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生物多様性セミナー 2004年9月

動物分布調査報告書(環境省)を用いて種ごとの地理分布要因を探る

椿 宜高


前回のセミナーでは40kmメッシュの解像度での生物の地理分布を説明しようと 試みた。その結果、年平均気温が大方の分布を決定していることが分かったが、 それ以外の要因の影響は解析困難であった。今回は平成16年8月にネット上で 公開された動物分布調査報告書(10kmメッシュ解像度)をもとに、傾斜角、 ランドカバーの影響を分析した。その結果、分布特性が気候、傾斜角、 ランドカバーの3種のパラメータでほぼ説明できる種が比較的多いことがわかった。 ただし、種によってはランドカバーの影響は10km解像度では不十分で、 1km解像度まで落とす必要がある。しかし、この結果を利用して、ハビタットの 選択に関するスペシャリストとジェネラリストに種を分類するくらいのことは できそうである。また、この分析が全く有効でない種もあり、その理由についても 考察する。