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生物多様性セミナー 2004年4月

微生物生態系解明の試み
不法投棄汚染地における微生物群集構造

岩崎一弘 (分子生態影響評価研究チーム)


遺伝子組換え生物の使用による生物多様性への悪影響を防止することを目的とした「生物 の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書」 が平成12年1月に採択され、その後議定書発効に必要な50カ国が締結し、 平成15年9月11日に国際発効された。我が国においてもこうした状況に対応すべく、 環境省を中心に財務、文部科学、厚生労働、農林水産、 経済産業の6省でカルタヘナ議定書の担保法「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による 生物の多様性の確保に関する法律」案を国会に提出、 平成15年6月18日に公布された。 法施行及び議定書の締結に必要な省令の整備等準備を経て、 平成15年11月21日に議定書締結、 90日後の平成16年2月19日に我が国について発効された。またそれと同日に、我々 の研究チーム分子生態影響評価研究チームに深い関わりのある、 組換え生物の規制に関する上記の法律が施行された。植物に関しては、 これまでも組換え農作物等一般で使用されてきており、現在のところ3件(カーネーショ ン、トウモロコシ2件)の第一種使用(野外利用)規定の申請があり、 承認が予定されている。一方、微生物に関してはまだ申請はなく、 その生物多様性への影響評価をどのようにするのか研究が求められている状況であり、 微生物生態系を解析することが非常に重要であると思われる。 本セミナーでは以前に実施した不法投棄汚染地の微生物学的な評価及び微生物群集構造解 析について紹介する。このような解析を通して微生物生態系に関する知見を蓄積し、我々 のチームの本務の一つである組換え微生物の生物多様性への影響評価に関する研究を進め ていきたいと考えている。