セミナーのトップページへ
生物多様性セミナー 2002年5月

遺伝子組換え植物の生態系影響評価に関する研究の今年度の計画

佐治 光(分子生態毒性研究室)


遺伝子組換え植物の生態系影響評価に関する研究を以下のように行っている。

1.遺伝子組換え体の挙動調査用マーカーの開発

野外で遺伝子組換え体を容易に識別できるようなマーカーとして、植物の形態や色 を変化させる遺伝子や植物体から蛍光を発する遺伝子の利用可能性を検討している。 これまで、そのような遺伝子の入手や植物への導入を行い、今後マーカーとしての有 用性と植物への副作用について調べる予定である。

2.低温致死遺伝子の利用

遺伝子組換え体に低温感受性を付与し、その野外における適応度を低下させるよう な遺伝子の探索と利用を試みている。その候補となる遺伝子が一つ見つかり、それを 単離すべく研究を進めている。

3.遺伝子組換え体の新たな解析法の開発

遺伝子組換え体と非組換え体の生理的違いの程度を迅速かつ高感度に解析する手法 として、DNAアレイ法の利用を検討している。

4.既存の遺伝子組換え植物から野生種への遺伝子移行の可能性の検討

除草剤耐性の遺伝子組換えダイズからツルマメへの遺伝子移行の可能性を検討する ため、それらの植物の開花期を調査し、それが重なる系統を各々選抜後採種した。今 後それらの系統間での人工交配や自然交雑実験を行う予定である。