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生物多様性セミナー 2001年10月

有用微生物の開放系利用における挙動と影響評価
(1)微生物生態は保全可能か

岩崎一弘 (分子生態影響評価研究チーム)


環境中に生息する全微生物のうち、そのほとんどは実験室内での培養が困難であると いわれており、微生物の生態系を構成するメンバーは未だ未解明であるのが現状であ る。従って、これまでの組換え微生物の導入による微生物生態系への影響に関する研 究は、その構成メンバーではなく全体量、すなわち微生物数に対して検討されてきた 。我々のこれまでの研究においては、土着微生物の生菌数に及ぼす組換え微生物導入 の影響が認められないことが示されている。生物多様性プロジェクトにおいては、さ らにこれらの研究を発展させ、微生物生態の構成メンバーとの相互作用や影響に注目 して以下に示す研究を進める。

1) 開放系利用を目的とした有用微生物の環境中における挙動(生残・増殖性、遺伝 子の発現。遺伝子の伝播等)を解明するために、まず以下の2つについて検討する。

2) 環境に導入する有用微生物(およびその工学的手法)による影響(生態系構成メ ンバーの変動、機能グループの変動等)の評価法を開発するために、窒素代謝に関連 する微生物等の特定機能を有する微生物群集に及ぼす影響を検討する。