セミナーのトップページへ
生物多様性セミナー 2001年4月

重点特別研究プロジェクト評価委員会の報告

椿 宜高(プロジェクトサブリーダー)


4月24日と25日に外部評価委員会で行った「生物多様性の減少機構の解明と保全 プ ロジェクト」の説明を再演し、評価委員からの質問やコメントを紹介した。

 生物多様性減少の問題が複雑で混沌としているように見えるのは、(1)遺伝子、 種、生態系といったレベルの多様性、(2)局所生態系、流域ランドスケープ、地域 というスケールの多様性、(3)系統的な多様性、(4)生息地の破壊、侵入種の影 響、遺伝子組換え生物の影響など問題の多様性がうまく整理されていないことに原因 がある。このプロジェクトではこれらを整理する試みとして、以下のような異なった スケールを想定した3つのサブテーマと、問題解決型の2つのサブテーマを設けたこと をまず説明し、個々のサブテーマの目標、方法、セールスポイントを紹介した。

    (サブテーマ)  
  1. 地域スケールにおける生物多様性の動態  
  2. 流域ランドスケープにおける生物多様性の維持機構  
  3. 生物群集における生物多様性減少機構の解析  
  4. 侵入生物による生物多様性への影響機構  
  5. 遺伝子組換え生物の生態系影響評価手法

評価委員のコメントの中で印象的だったのは、生物多様性の保全はどこまでやればい いのか、コスト・ベネフィット手法を用いた解を追求すべきではないかというものが あった。この点は社会経済的な問題でもあり、このプロジェクトでは直接扱わない が、常にプロジェクトメンバー全員が意識しておくべきことである。