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人新世における生態系変化とその予測可能性の評価:岩礁潮間帯での25年実証研究
(令和 5年度)
Assessment of ecosystem changes and their predictability in the Anthropocene: a 25-year empirical study in the rocky intertidal zone

研究課題コード
2327CD002
開始/終了年度
2023~2027年
キーワード(日本語)
岩礁潮間帯群集,群集動態,安定性,生態系,長期変動
キーワード(英語)
rocky intertidal assemblage,community dynamics,stability,ecosystem,long-term variation

研究概要

生態系の数十年の変化の予測可能性を評価するための新たな研究フレームを提案し、これを岩礁潮間帯生態系に適用する。太平洋沿岸の6地域×5海岸×5岩礁の計150岩礁において、遷移区(人工裸地)とその対照区(無操作区)で集積した25年間の肉食者、植食者、固着動物、底生藻の4機能群の各種のアバンダンスデータを用いて様々な生態系属性(種の個体群サイズや群集の種組成など)を求める。これらのデータに基づき、生態系属性の長期動態特性と安定性の要素について状況依存性を解析し、その結果から生態系属性の長期動態特性と安定性の要素の予測可能性(影響する要因の数、時間変化の大きさと複雑さ、モデルでの予測しにくさ)を評価する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

太平洋沿岸の6地域×5海岸×5岩礁(計150岩礁)のほぼ垂直面に設置された調査区で、固着動物と底生藻類の種別の被度および肉食者と植食者の種別の個体数を毎年測定する。野外調査で得られたデータと2003〜2022年に収集された既存のモニタリングデータを合わせて個々の生態系属性の値を計算し、これらの生態系属性の長期動態と安定性を統計的に解析することでその予測可能性を評価する。

今年度の研究概要

房総半島などの岩礁海岸に設置された調査区において固着性生物と移動性生物の調査を実施するとともに、群集動態を評価するための実験区を設置する。野外調査で得られたデータと既存の2003〜2022年のデータから生態系属性を算出するとともに、各地域で生じた攪乱イベントや出現種の種特性を野外データや文献データに基づき特定する。生態系属性の長期動態の予備的解析を行う。

外部との連携

研究代表者:野田隆史(北海道大学)

課題代表者

深谷 肇一

  • 生物多様性領域
    生物多様性評価・予測研究室
  • 主任研究員
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