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低炭素と経済活性化を両立する生活・行動様式と地域環境デザイン方策の提案(平成 26年度)
Proposal for lifestyle and regional environment design measures to realize both carbon reduction and economic revitalization

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) 2RF-1303
研究課題コード
1315BA007
開始/終了年度
2013~2015年
キーワード(日本語)
生活・行動様式,経済活性化,環境計画,ライフサイクルアセスメント,低炭素社会
キーワード(英語)
lifestyle, economic revitalization, environmental planning, life cycle assessment, low carbon society

研究概要

低炭素社会を実現する上で、低炭素型の生活・行動様式への転換が重要課題である。これまでにも主に都市環境分野においてエネルギー消費の人間行動要因に関する研究が行われてきたが、その多くは、例えば空調や給湯などの生活者による直接的なエネルギー消費のみに着目している。しかしながら、実際には民生部門と比較し産業部門のエネルギー消費は非常に多いため、生産活動に伴う工場からCO2排出を削減することが今後の大幅削減の鍵となる。また、消費行動を抑制するような温暖化対策では景気の後退につながるため、経済活性化や雇用確保への配慮も必要となる。
 こうした問題意識から、本研究では次の3点を達成することを目的とする。
(1)種々のエネルギー消費調査や消費実態調査、LCAのデータベース等を用いて、生活に伴うCO2排出の実態を明らかにする。とくに産業と最終需要の関係を詳細に把握し、工業製品の消費に伴う工場からのCO2排出も消費者側の人間行動要因と結びつけて把握する。
(2)種々の生活・行動様式の変化シナリオに従い、マクロ経済モデル・産業連関モデルを用いて産業構造の変化やそれに伴うCO2削減効果、雇用創出効果について検討する。将来シナリオに基づいて、例えば典型的には生活・行動様式を製造業依存型からサービス産業依存型へ転換することなど、経済活動あたりのライフサイクルCO2排出量が少ない産業へ産業構造を徐々にシフトする生活・行動様式を示すことにより、CO2削減と経済活性化を両立した社会の将来像を提示する。
(3)地域の産業構造や人口構成、気候、土地利用などを踏まえて、これら地域性を考慮したメニューによる経済・産業・雇用に対する影響を検討し、生活・行動様式の変化が地域の経済・社会に与える影響を提示する。生活・行動様式の変化シナリオを検討する際には、地域の産業構造や経済循環も考慮した地域の将来像を描く必要がある。そこで地域環境計画分野で培われた知見を取り込み、少子高齢化の影響や、ICTによる将来的な生活・行動様式の変化をも踏まえた将来シナリオ設定を行なう。その上で、各々の地域における低炭素と経済活性化を両立した生活・行動様式を提案し、それを実現する都市・地域環境デザインのメニューを提示する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

本研究では、地域における生活・行動様式とそれに伴うCO2排出量を分析し、低炭素型の生活・行動様式を提案する。平成25年度は主に現状評価やBAU(無対策)ケースの評価に重点を置き、既存の統計資料の分析やモデル構築を行う。とくに直接エネルギー消費だけでなく、工業製品の消費に伴う間接的なCO2排出量を定量化する。さらに、地域の産業構造や経済循環も考慮した分析を行なう。
 平成26年度では、平成25年度の成果をもとに将来シナリオに従った評価をおこなう。将来シナリオを設定する際には、今後の少子高齢化や、情報通信技術による生活・行動様式の変化もできる視野に入れる。各サブテーマにおいて、都市・地域環境、企業経営、地域経済の観点から低炭素型シナリオ選択を行うことによるCO2削減の余地を探る。
 平成27年度は平成26年度の結果に基づき、より詳細な分析を行なうとともに、主に地域性を考慮した評価へと展開する。近年、自動車依存した郊外住宅地、中心市街地の空洞化、モビリティの低い高齢者(特に単身世帯や夫婦のみの世帯)による都心回帰などが指摘されているように、消費者の生活・行動様式の選択と地域の空間構造は相互に深い依存関係にあり、地域条件を考慮した詳細な分析を行なう。

今年度の研究概要

 生活・行動様式とそれに伴うライフサイクル全体でのCO2排出量を推計する。このため、まず生活・行動様式によるメニューを作成し、産業分類別のサプライチェーン全体でのCO2排出量とを結びつけて、生活に伴う間接的なCO2排出量を算出する。推計に用いる主要な基礎データとしては、生活・行動様式は国民生活時間調査および社会生活基本調査、生活に伴う工業製品の消費は全国消費実態調査および家計調査、工業製品の生産にかかわる間接的なCO2排出量は3EIDを用いる。また、生活・行動様式と商業立地の相互関係をモデル化し、低炭素と生活環境の両面から望ましい生活・行動様式と商業立地について一体的に検討する。

外部との連携

本研究は横浜国立大学、名古屋大学との共同研究を行なっている。

関連する研究課題

課題代表者

平野 勇二郎

  • 福島支部
    地域環境創生研究室
  • 主任研究員
  • 博士(工学)
  • 工学,土木工学,建築学
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担当者