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平成28年度 徳之島アマミノクロウサギ遺伝的多様性分析業務
(平成 28年度)
Genetic analysis of the Amami Rabbit Pentalagus furness in Tokunoshima Island

予算区分
BY 環境-委託請負
研究課題コード
1616BY012
開始/終了年度
2016~2016年
キーワード(日本語)
アマミノクロウサギ,遺伝的多様性,分断化
キーワード(英語)
Amami Rabbit,Genetic diversity,Habitat fragmentation

研究概要

徳之島は、アマミノクロウサギをはじめとする固有かつ希少な動植物の重要な生息域となっており、現在、世界自然遺産の候補地の1つとして選定されている。島嶼に生息する固有種は、生息地が限られており個体数も少ないことから、個体群動態における偶然性やカタストロフ、生育環境の変動に対して脆弱なだけでなく、遺伝的多様性の低下に伴う近交弱勢などの影響により、絶滅する危険性が高いと言われている (Frankham, 1997; Frankham, 1998)。徳之島に生息する希少種において、集団が保持する遺伝的多様性や遺伝構造を把握することは、それらの希少種の歴史的、進化的背景を明らかにすると同時に、長期的かつ効果的な保全対策を構築する上で、重要である。
徳之島におけるアマミノクロウサギの生息域は北部と中南部に分断されていることが示唆されてきた。そのため、生息地の連続性を確保するための対策や施策が検討されている。しかし、 これまで島内のアマミノクロウサギの遺伝的多様性については学術的な調査研究がなされておらず、北部と中南部の集団間において、実際に遺伝子の交流が妨げられているか否かも明らかでない。 本業務は、アマミノクロウサギの種の保存に資する情報を得るため、平成27年度に徳之島島内で採取されたアマミノクロウサギの糞サンプルを分析し、本種の島内における遺伝的多様性を把握することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

徳之島の各地域において採取されたアマミノクロウサギの糞からDNAを抽出し、マイクロサテライトマーカーを用いてサンプルの遺伝子型を決定する。得られたデータを用いて集団遺伝学的な解析を行い、アマミノクロウサギの遺伝的多様性と集団遺伝構造を評価する。特に、徳之島の南北の集団が遺伝的に分化しているか否かに着目した解析を行う。解析結果を基に、本種の保全施策について検討する。

今年度の研究概要

タイムカプセル棟に保管されているアマミノクロウサギの組織由来のDNAを用いて、Nagata et al. (2009)において開発されたマイクロサテライトマーカーを用いた遺伝子型決定の予備実験を行う。その後、平成27年度に採取されたアマミノクロウサギの糞からDNAを抽出し、遺伝子型を決定する。得られたデータを基に、アマミノクロウサギの遺伝的多様性と集団遺伝構造を評価するための解析を行う。環境省徳之島事務所において解析の中間報告を行い、現地状況を確認すると同時に、必要に応じて追加のサンプリングを行う。最終的な分析結果は、年度末までに報告書にまとめる。

外部との連携

本業務は環境省(徳之島自然保護官事務所)による請負業務である。

課題代表者

久保 雄広

  • 生物・生態系環境研究センター
    生物多様性保全計画研究室
  • 研究員
  • 博士(農学)
  • 経済学,心理学,林学
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担当者