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湿地生態系の文化的サービス複合評価の実用化モデル(平成 26年度)
Practical model for comprehensive evaluation of cultural ecosystem services of wetland

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1416CD024
開始/終了年度
2014~2016年
キーワード(日本語)
生態系サービス,湿地
キーワード(英語)
ecosystem services, wetland

研究概要

生態系サービスは生態系を保全するための動機付けに有効な概念である。各サービスのうち文化的サービスは最も身近な考え方であるにも関わらず、実用的な評価手法が提起されておらず、効果的に保全に生かされていない。そこで日本の湿地生態系を対象として、社会実験と事例研究を通してユーザーとニーズに適応性の高い実践的な文化的サービスの評価手法を提起することを目的とする。
本研究ではスケールとステークホルダー(評価の利用主体)の異なる以下の三つの利用想定モデルを設定する。
1)地域社会による、里山的な関わりを想定したモデル(愛知県・岐阜県:東海丘陵湧水湿地)
2)都市住民による、存在価値の高い生態系保全を想定したモデル(東京湾:三番瀬干潟)
3)広域的な視点からの政策的利用を想定したモデル(北海道:湿地文化目録)
これらの3つの事例研究において、自然的サービスとの関連を研究に組み込み、現地関係者の応答と対応させながら、地域関係者による利用可能性の最大化、すなわち保全に関わる当事者に利用してもらえるような文化的サービスの実用的な評価手法を提起する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

2014年度の計画
利用想定モデル1): 湿地の「景観」に着目し、前述の関係者や行政担当者へのアンケート及び聞き取り調査の手法設計と試験的実施を行う。
利用想定モデル2): 対象地域で干潟生物の調査活動を行っている市民グループの協力を得て、生態系の自然的価値を明らかにし、それが文化的サービスを介して関係者の保全意識に及ぼす効果を評価する。
利用想定モデル3):北海道の湿地文化に関する多様な事例を包括的に捉え、保全意識に結びつく政策的な手法の検討を行う。
2015年度以降の計画
利用想定モデル1):自然科学からの景観評価支援を継続し、景観に着目した文化的な価値評価におけるユーザー想定とニーズ把握を進め、それに応じた価値認識の実用的手法を提起し、認識高揚が保全管理の実践動機に及ぼす効果を明らかにする。
利用想定モデル2):整備した既存データと衛星画像等による分類地図から自然的サービスの分布地図を作成する。この分布図を地域活動団体等への聞き取り調査に活用し、どのような情報発信や価値表現が関係者によって受け入れ可能であるか、保全を動機付ける文化的サービスの評価方法を探索し提起する。
利用想定モデル3):事例から抽出した特性の類似性や地域偏在性などを分析するとともに、これを元に行った立地特性分析を踏まえて潜在的な湿地文化分布地図の作成を試みる。この結果を活用し、湿地のもつ多様な文化的側面を認識・理解し、包括的に保全するための政策提言を行う。

今年度の研究概要

東海東海丘陵湧水湿地目録を基にした広域湿地群の地理情報化
東京湾三番瀬干潟および周辺域の土地被服図作成

外部との連携

課題代表: 高田雅之 法政大学人間環境学部 教授

関連する研究課題
  • 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題

課題代表者

三島 啓雄

  • 生物・生態系環境研究センター
    生物多様性評価・予測研究室
  • 准特別研究員
  • 農学修士
  • 地理学,コンピュータ科学,生物学
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