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PM2.5規制に影響する汚染混合型黄砂の組成的特徴と飛来量/降下量に関する研究(平成 24年度)
Integrated observational and modeling study on kosa impacts throughout Japan for the Japanese PM2.5 regulations

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) B-1202
研究課題コード
1214BA002
開始/終了年度
2012~2014年
キーワード(日本語)
黄砂,黄砂,ライダー,大気汚染粒子,微小粒子
キーワード(英語)
kosa, Asian dust, lidar, Air-borne particulate matter, PM2.5

研究概要

微小黄砂(PM2.5黄砂と呼ぶ)は、大気汚染物質とよく混合することが定性的に判ってきた。そのような汚染混合型黄砂は黄砂そのものに比べ健康影響が大きいと指摘されている。黄砂発生源に近いアジア大陸の大都市(北京、ウランバートル)では汚染混合型黄砂が新たな都市大気環境問題となり、日本でもPM2.5規制値を超える汚染混合型黄砂の飛来が目立ってきた。PM2.5領域に存在する汚染混合型黄砂の日本への飛来・沈着に関する科学的知見は非常に少なく、対応する数値モデルの開発も遅れている。本プロジェクトは、各分野において先行する研究手法をベースに新たな独創的手法を加え、今まで未解明のPM2.5黄砂と沈着量の実態解明と国際貢献的研究の両方を実行するものである。プロジェクト概要を以下に示す。
1)北京およびウランバートルにおいて大気汚染物質と微小黄砂の混合状態時に、ライダー(レーザーレーダー)などによる短時間観測とPM2.5試料の捕集・分析を行い、粒子径別偏光特性を明らかにする。PM2.5黄砂と大気汚染物質の混合動態の解明を各国協力機関(日中友好環境保全センター、モンゴル気象水文研究所)と連携して推進する。
2)ライダーネットワークデータと黄砂予報モデル(MASINGAR)をベースにし、大気汚染物質によって変質を受けた汚染混合型黄砂の数値モデルの高度化と沈着量推定手法を開発する。沈着量観測ネットワークによる検証データを活用して日本周辺域を対象に汚染混合型黄砂の飛来量及び沈着量分布を明らかにする。これら観測や数値モデルによる成果は、環境省・気象庁が共同運用する黄砂ホームページの質的向上に貢献する。
3)現状の乾性/湿性降下物のネットワーク観測網を整備増強し、黄砂の沈着量観測をイベント、週単位および月間単位で行う。同時に海洋大気境界層内における黄砂粒子と大気汚染物質または海塩粒子との反応・変質・除去過程を、日本周辺域(陸地、船上や島嶼)で採取した沈着不溶性物質の粒子径や組成解析などから明らかにする。これらの観測研究成果は黄砂予測・沈着モデルを検証し、黄砂の環境影響研究や環境省が推進する黄砂実態解明調査にも役立つ科学的知見となる。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本プロジェクト研究は、科学的知見の少ないPM2.5以下の微小黄砂および日本周辺域における沈着黄砂に焦点をあて実行する。?北京およびウランバートルのPM2.5黄砂と人為汚染物質の複合汚染の解明を目指す国際貢献(サブテーマ1,2)、?ライダーおよび地上観測ネットワークとの連携による微小黄砂をターゲットとする予報モデルの改良や沈着モデルの開発(全サブテーマ)およびライダー観測データと予報モデルの社会貢献(サブテーマ1,3)、?黄砂に関する健康影響や環境影響に資する科学的知見の集積(全サブテーマ)、を目指すものである。国立環境研究所が担当するサブテーマ1における年次計画は、
初年度:北京、ウランバートルを含むライダーネットワークの整備・観測・解析・データ提供を継続的に行うほか、PM2.5黄砂と大気汚染物質の混合試料の採取方法を標準化する。国内のライダー観測地点(松江などを想定)において偏光パーティクルカウンターによる飛来黄砂観測を行い、粒子毎の非球形性を測定し解析手法を探る。
2年度:偏光パーティクルカウンターおよびライダーの光学特性の変化から、飛来する黄砂粒子の粒径別非球形性や粒子の内部混合状態を明らかにする手法を開発する。ウランバートルなど黄砂発生源に近いメガシティにおける観測事例解析をサブテーマ(2)と連携し進める。サブテーマ(3)および環境行政が運営する黄砂HPに継続的なライダー観測データの提供を行う。
最終年度:黄砂と大気汚染の相互作用が激しい発生源に近いメガシティ(例えば、北京やウランバートル)において、開発した偏光パーティクルカウンター、ライダー等による観測/解析から、黄砂と大気汚染粒子の混合状態の動態変化を明らかにする。ライダーネットワークの観測データセットをサブテーマ(3)および黄砂行政への提供を継続する。



今年度の研究概要

今年度は、各研究者が有すモニタリングネットワークや測定システム、モデルの発展的整備を行い、秋季に汚染物質と混合飛来するPM2.5黄砂の観測を目指す。観測システムの整備補強とサンプリング手法の標準化を行う。黄砂情報提供HPへのライダー観測データのリアルタイム共有化も実施する。
その中で、サブテーマ1を担当する国立環境研究所では、北京、ウランバートルを含むライダーネットワークの整備・観測・解析・データ提供を継続的に行うほか、PM2.5黄砂と大気汚染物質の混合試料の採取方法を標準化する。国内のライダー観測地点(松江などを想定)において偏光パーティクルカウンターによる飛来黄砂観測を行い、粒子毎の非球形性を測定し解析手法を探る。

外部との連携

日本国内:東京都環境科学研究所、気象庁気象研究所、東京大学、名古屋大学
海外:NAMEM,IME, Mongolia

関連する研究課題
  • 0 : 環境計測研究分野における研究課題

課題代表者

西川 雅高

担当者