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東アジアと北太平洋における有機エアロゾルの起源、長距離大気輸送と変質に関する研究 (平成 22年度)
Origins of organic aerosol in East Asia and the North Pacific and their long transport and transformation

予算区分
BA 環境-地球推進 C-093
研究課題コード
0911BA009
開始/終了年度
2009~2011年
キーワード(日本語)
有機エアロゾル,黒色炭素,放射性炭素,加速器質量分析計,東アジア,北太平洋,ジカルボン酸,シュウ酸
キーワード(英語)
organic aerosol, black carbon, radiocarbon, AMS, East Asia, North Pacific, dicarboxylic acid, oxalic acid

研究概要

本研究では、中国の発生源における有機エアロゾルの組成・濃度と、下流域における結果を比較することにより、越境大気汚染の日本への影響の大きさを評価する。特に、有機物の越境汚染と汚染域から排出される揮発性有機物の酸化による水溶性有機エアロゾルの二次的生成の実体を明らかにし、中国から我が国への有機物汚染の影響を評価する。本研究を通して、これまで作ってきた観測網での通年観測を有機的に結合し、東アジアから西部北太平洋への有機物汚染の大気輸送マップを作成する。また、アジアからの有機物汚染の長期変動の傾向を解析する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

中国の14都市にて有機エアロゾルをガスクロマトグラフ・質量分析計を用いて分析し、化石燃料起源のアルカン・PAH・ホパノイド炭化水素、また、植物起源の脂肪酸・高級ア ルコールなどの解析から、化石燃料の燃焼および生物からの寄与を議論してきた。その結果、冬期の石炭燃焼の寄与、夏期の植物からの寄与の大きさが明らかになった。また、レボグルコサンなどバイオマ ス燃焼のトレサーを解析することにより華北平原での麦わら等の野焼きの影響が泰山(標高1543m)山頂の自由対流圏にも出ていること、更に西部北太平洋上での飛行機観測よりこれら中国を起源とする汚染 有機物の影響が大きいことを報告してきた。また、大気中で光化学反応により二次的に生成される極性有機化合物(低分子ジカルボン酸など)を測定し、海洋大気中でそれらが相対的に増加することを明ら かにしてきた。しかし、こうした研究はサンプリング時期が異なるなど個別的・スナップショット的に行われてきたことから、中国から日本さらには北太平洋への越境汚染・長距離大気輸送の実体解明は十分ではなかった。本研究では、中国(西部、南部、北部)、日本(沖縄、札幌)、および、西部北太平洋(済州島、小笠原諸島父島)における年間を通したエアロゾル観測を行うことにより、中国から西部北太平洋への有機物を中心とした化学物質の越境大気汚染と輸送における有機エアロゾルの変質の実体解明を飛躍的に進める。そのために、これまでの観測サイトに加えて、沖縄辺戸岬で新たにエアロゾルのサンプリングを継続的に行いエアロゾル試料の有機物分析を行う。また、有機物の組成と濃度測定に加えて、エアロゾル中の黒色炭素・有機炭素および主要有機化合物(シュウ酸など)の放射性炭素の濃 度測定を行い、エアロゾルに対する化石燃料および生物からの寄与を評価する。全体として、中国での石炭燃焼の我が国および西部北太平洋への影響を評価する。そのために、ローカル汚染の少ない沖縄辺戸岬、札幌、済州島、小笠原諸島・父島にて、エアロゾル試料を系統的に採取する。

今年度の研究概要

エアロゾル試料中黒色炭素の放射性炭素分析のための試料採取並びに分析法の検討を進める。

備考

研究代表:河村公隆(北海道大学低温科学研究所・教授)

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

内田 昌男

  • 環境計測研究センター
    動態化学研究室
  • 主任研究員
  • 博士(農学)
  • 化学,地学,理学
portrait

担当者