- 予算区分
- BY 環境-委託請負
- 研究課題コード
- 0610BY505
- 開始/終了年度
- 2006~2011年
- キーワード(日本語)
- 絶滅危惧種,シャジクモ類,淡水産紅藻,凍結保存,域外保全
- キーワード(英語)
- ENDANGERED SPECIES, CHARALES, FRESHWATER RED ALGAE, CRYOPRESERVATION, EX SITU CONSERVATION
研究概要
2007年のレッドリストの改訂により,これまで情報がなかった多くの藻類種が加えられ,116種が絶滅危惧種としてリストアップされた。これらの藻類は富栄養化や化学物質の汚染などによる水質の悪化,外来魚の人為的導入やコイ等の養殖,河川改修や開発による生息場の消失や悪化,上流のダム建設による水量の変化などによって個体数を減少し,絶滅が危惧されている。本来の生息地で保全することの重要性はいうまでもないが,これらの種が本来の生息場で絶滅をのがれ十分な個体数を維持できるほど繁茂するには,かなり多くの時間と対策が必要である。その間に生物種そのものが地球上から消滅してしまうことを防ぐため,域外保全としてこれら絶滅危惧藻類の収集、系統保存,凍結保存を行う。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
過去の生育記録や新たな生育情報を参考に,絶滅危惧藻類の収集を行い,培養株を確立する。その際、生育地名、緯度経度、水質、生育種名等を記録し、今後の生育状況の変化を追跡する際の基礎資料とする。また,それらの長期保存を行う。凍結保存が困難な車軸藻類については,卵胞子を滅菌処理することにより単藻化を行い,継代培養する。その他、凍結保存が可能な種については凍結保存を実施し,長期保存を行う。毎年5-10種程度の絶滅危惧藻類を収集・保存することを目的とする。
今年度の研究概要
新たな絶滅危惧種藻類5種程度の収集,および30株程度の淡水産紅藻株の凍結保存を行う。
備考
当課題は環境試料タイムカプセル化事業の一環として実施している。
- 関連する研究課題
- 0 : 環境保全に有用な環境微生物の探索・収集・保存、試験用生物等の開発及び飼育・栽培のための基本業務体制の整備、絶滅の危機に瀕する野生生物種の細胞・遺伝子保存
課題代表者
笠井 文絵
担当者
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河地 正伸生物多様性領域