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廃棄物対策が家計のごみ排出削減に及ぼす影響に関する計量経済学的研究(平成 18年度)
Empirical Studies on the Effects of Waste Management Policy on the Waste Reduction from the Household

予算区分
BE 環境-廃棄物処理
研究課題コード
0506BE946
開始/終了年度
2005~2006年
キーワード(日本語)
廃棄物対策,ごみ処理手数料有料制,ごみ排出量削減
キーワード(英語)
WASTE MANAGEMENT POLICY, UNIT PRICING, WASTE REDUCTION

研究概要

循環型社会システム構築のために、ごみ排出量の削減、リサイクル、再利用の促進が重要な政策課題となっている。近年各自治体においてごみ有料化制度の導入が急速に進んでいるが、導入後5年で一割以上の削減を実現した自治体もある一方で、導入数年後にごみの排出量が導入前の水準にまで戻ってしまった自治体もあり、有料化に対する、自治体の効果の評価にはばらつきがある。また、国内外で有料制のごみ削減効果に関する研究が多く見られるが、その削減効果の有効性に関して結論が分かれる。中環審廃棄物・リサイクル意見具申(案)では、循環型社会に向けた取組として、経済的手法(有料化)の推進、一般廃棄物処理コスト分析や効率化の推進の必要性をあげ、十分な減量効果発揮のために必要な料金設定の必要性を述べている。
本研究は、有料化の有効性を評価し、廃棄物処理費用を分析し、望ましい廃棄物政策のあり方(望ましい料金設定)に関して明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

本研究では、以下の研究を実施する。
(1)ごみ排出関数の推計
家計のごみ排出モデルを構築した上で、家計レベルのデータを用いて、計量経済学的手法により家計レベルのごみ排出関数を推計し、家計のごみ排出とそれ決定している要因(家計属性、居住地域の属性、自治体政策変数)との関係を定量的に明らかにする。具体的方法は、以下のとおりである。1)データの収集:いくつかの自治体を分析対象とし、その中から以下のようなデータを収集する。(A)家計属性データ(家計所得、世帯人員、その他家計属性データ、ごみ排出量(月当たり)など):ごみ排出量など月々の変動が予想されるデータについては、毎月同じ家計を対象に1年間(12回)繰り返し調査する。収集するサンプル数は、最低2000サンプル×12回程度を目指す。(B)居住地域データ:不法投棄などによるごみ排出に及ぼす影響を分析するために、居住地データ(単身家計比率、コンビニ数、公園面積、世帯密度など)を収集する。(C)自治体の政策に関する情報の収集とデータ化 ごみ回収実態の調査(ごみ処理手数料の水準、ごみの分別数、収集頻度など)、廃棄物問題に対する取組の実態調査(清掃予算、啓蒙活動の有無、その他の廃棄物対策の有無やその内容)2)モデルのパラメータ推計、推計結果の分析
(2)ごみ処理費用関数の推計自治体レベルのデータを用いて、計量経済学的手法によりごみ処理費用関数を推計し、ごみ処理限界費用を求める。1)データの収集:各自治体のごみ処理費用に関するデータを収集する。2)費用関数の推計、推計結果の分析:集めたデータを用いて、ごみ処理費用関数を推計する。
(3)ごみ排出有料制の効果の分析とその評価
(1)と(2)の分析結果を用いて、有料化の有効性を評価するとともに、廃棄物処理費用を分析し、望ましい廃棄物政策のあり方(望ましい料金設定)に関して明らかにする。

今年度の研究概要

平成18年度は下記の研究を予定している。
(1)家計のごみ排出行動に関する研究
1)家計属性データ収集のためのサーベイ調査の実施
2)サーベイ調査によって得られたデータの予備的解析
3)分析のフレームワークの検討
4)モデルのパラメータ推計
(2)ごみ処理費用の効率性に関する研究
1)分析のフレームワークの検討
2)モデルのパラメータ推計と予備的分析

備考

共同研究者:島根哲哉(東京工業大学),馬奈木俊介(横浜国立大学)

課題代表者

日引 聡

  • 社会環境システム研究センター
  • 連携研究グループ長
  • 経済学
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