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排出ガス規制が自動車産業における企業の研究開発と生産性へ及ぼす影響に関する実証研究:ポーター仮説の検証(平成 17年度)
Empirical study of the effects of the discharge gas regulation on R&D and the productivity of the firms in the auto industry: Test of Porter Hypothesis

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0505AF815
開始/終了年度
2005~2005年
キーワード(日本語)
ポーター仮説, 研究開発, 生産性, 規制
キーワード(英語)
PORTER HYPOTHESIS, R&D, PRODUCTIVITY, REGULATION

研究概要

自動車産業における企業レベルの財務データを用いて、(1)企業の研究開発投資決定モデルを推計し、規制が企業の研究開発にどのような影響を与えるかを分析、(2)規制や研究開発が企業の生産性にどのような影響を及ぼしているかを分析し、ポーター仮説が成立しているかどうか(環境規制の強化が企業の生産性向上につながるかどうか)検証する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

(1)理論的フレームワークの構築:既存研究のレビューを通して、モデルに考慮すべき変数、それらのデータの利用可能性、使用すべき推計手法の検討を行う。(2)分析のためのデータベースの構築、データの加工:分析に必要なデータ(主に、企業レベルの財務データ、メーカー別車種別生産台数、排ガス規制の推移、子会社などの系列など)を収集し、分析データ用に加工する。(3)研究開発投資決定関数の推計:研究開発投資決定関数を推計し、規制や他の企業属性変数(との関数関係を明らかにし、規制と研究開発投資との関係を分析する。企業によっては、また、経営状況によっては、特定に時点、あるいは、特定の企業において、研究開発投資が0である場合が多くある。このように、被説明変数に非負制約があることを考慮した推計手法である、Tobitモデルを適用して推計する予定である。(4)生産性関数の推計:同様にして、生産性の関数を推計し、規制や研究開発投資と生産性との関係を明らかにする。
上記の研究を通し、環境規制が企業の研究開発投資や生産性に及ぼす影響を分析し、ポーター仮説が成立するかどうかを検証する。

今年度の研究概要

従来からポーター仮説の成立を検証するための研究が行われているが、その結論は、ポーター仮説を支持するものと支持しないものにわかれ、統一した見解がない。環境政策の実施にあたって、その反対派の大きな根拠のよりどころは、環境規制の強化が経済へ及ぼす影響の大きいことにある。しかし、ポーター仮説が成立するならば、環境規制の強化が企業の生産性の向上を通して、企業の利益を高めることに貢献するかもしれない。環境政策の生産性への影響を検証し、明らかにすることは、政策導入のための重要な知見となると考えられる。本研究は、自動車産業を対象に、(1)規制が企業の研究開発にどのような影響を与えるかを分析し、(2)規制や研究開発が企業の生産性にどのような影響を及ぼしているかを分析し、ポーター仮説が成立しているかどうか検証する。

課題代表者

日引 聡

  • 社会環境システム研究センター
  • 連携研究グループ長
  • 経済学
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