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窒素・リン負荷削減と下水処理水の有効活用のための干潟ビオトープの創出手法開発 (平成 13年度)
Study on the construction method of tidal flat biotope for the wastewater reclamation and the reduction of nutrients load to water environment

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
9801CD233
開始/終了年度
1998~2001年
キーワード(日本語)
干潟, ビオトープ, 窒素, リン, 下水処理水, 生態系
キーワード(英語)
TIDAL FLAT, BIOTOPE, NUTRIENTS, EFFLUENT, ECOSYSTEM

研究概要

本研究ではエコトーンとしての干潟のもつ自然浄化機能に着目し、省エネルギー、省資源および省メンテナンスにて下水処理水中の窒素・リン負荷を削減し、内湾・内海の富栄養化を防止するための人工干潟の創出に関し、多様な生物の生息空間およびきめ細かな生物間相互作用の展開する場としての最適構築手法の開発を試みる。

全体計画

10年度 実在する干潟の調査、屋外干潟モデルプラント装置における実験と干潟生態系の構造と機能の制御方法の検討を目指した。
11年度 干潟浄化機能強化型モデルシステムの解析結果をもとに臨海部に位置する下水処理隣接地に実証プラントを建設し、その予備実験を行い、干潟生態系に生息する微小動物の役割を検討した。
12年度 干潟における生態系の構造と底質の有機物含有量の密接な関係に着目して、実際の干潟における有機物の動態を現場調査により、また、干潟における有機物の動態とベントスの相互的な関係を実験により検討した。
13年度 人工干潟の設計パラメータの評価解析干潟の陸側後縁を形成する塩性湿地帯のアシ原による栄養塩類の取り込みや干潟底質における脱窒のプロセス、生物間相互作用による窒素・リン除去能の促進効果に着目し、それら機能が効果的に働くための下水処理水の供給方法(栄養塩負荷、海水希釈)、基盤となる底質の材料、傾斜、水深等の地形について実験的検討を加える。また干潟に出現する懸濁物食性・堆積物食性ベントス、動・植物プランクトン、付着藻類、バクテリア等を定量化し干潟構造との関係を解析する。さらに干潟生態系モデルを構築し、干潟の構造によって決定される水理学的条件、光条件等が干潟の生態系に与える影響のシミュレーション解析を行い、栄養塩除去能を最大に発揮する干潟構造の設計、および運転・管理システムを開発する。

今年度の研究概要

平成10年度に設置した干潟浄化機能強化型現場プラントを用いて、平成12年度までの結果をふまえて栄養塩負荷等下水処理水の供給方法の条件を変更して現場モデルプラントの運転・管理を行い、栄養塩負荷の変化に応答する生態系、水質浄化機能の変化に関するデータを収集し、これまで得られた結果の解析を進める。本年度は具体的に1)干潟モデルシステムにおける硝化・脱窒、栄養塩の取り込み等水質変化プロセスの定量化を行う。2)窒素・リンの吸収、懸濁物のろ過、汚濁の減量化にかかわる干潟モデルシステムに定着する堆積物食性ベントス、懸濁物食性ベントス、アシ等大型植物の解析を行う。3)干潟モデルシステムからの温室効果ガスCH4、N2Oの発生特性および抑制手法に関して解析を行う。4)潮汐にともなう水の流れや栄養塩、酸素、塩分等の物質のフラックスを解析する。5)これまでの研究成果ならびに既往の研究成果を基に干潟の生態系モデルを構築し、栄養塩負荷の変化が干潟に及ぼす影響のシミュレーション解析を行う。

課題代表者

稲森 悠平

担当者