
温室効果ガスの大きな排出源を宇宙からみつける?
現在、国環研では3機の人工衛星で宇宙から世界中の温室効果ガスを測っています。2025年6月に種子島から打ち上げられた最新の「GOSAT-GW」には、水循環を観測する「AMSR3」と、温室効果ガスを観測する「TANSO-3」の2つのセンサが搭載されました。
TANSO-3では、二酸化炭素やメタンといった温室効果ガスを点ではなく面で観測することに加え、人間活動により発生する大気汚染物質である二酸化窒素(NO2)も検出できることから、地球上に点在する温室効果ガスの大きな排出源を宇宙からより正確にみつけることが可能になります。この観測によって温室効果ガスがどこで・どれくらい増えているのか把握し、また国別に報告されている排出量がどの程度正しいのか検証することをめざしており、自然科学の研究だけでなく、今後の気候変動対策の推進に活かせるような研究開発が期待されます。
【国環研公式YouTubeチャンネル】「GOSAT-GW: 国立環境研究所の温室効果ガス観測ミッション、始まる」の動画はこちら

Photo by NARITA Seiji / NIES
2つのセンサを託してロケット打上げ
2025/07/24

地球環境