
数万年前に積もった火山灰が酸性雨から森を守っている?
酸性雨は、森林の土壌や河川水を酸性化することで森に悪影響を及ぼしますが、例えば栃木県・雨巻山は、栄養に乏しく固い堆積岩であるチャートや砂岩からなる山でありながら、なぜ中性を保つことができるのか。その土壌に含まれる栄養の起源を推定するため、国環研は、チャートや砂岩から成る集水域を対象に、化学成分の測定を実施しました。
分析の結果、調査した集水域の一つでは、酸の中和に必要なカルシウム等の約4割〜6割が、岩石ではなく、数万年以上前に堆積した火山灰に由来すると推定されました。この発見は、はるか昔の火山活動が現在もカルシウムを供給することで酸性雨を中和し、生態系を守る「盾」の役割も果たしている可能性を示しています。かつて降り積もった火山灰が、今もなお、日本の森林を静かに支え続けています。
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土壌中の火山灰は森林の大事なカルシウム源
2025/11/25
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