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永久凍土は日本にも存在する?
永久凍土はシベリアやアラスカのような極寒の地だけでなく、実は日本でも存在が確認されています。これまでに富士山や大雪山系などで観測されており、2024年に国立公園に指定された北海道の日高山脈にも存在する可能性があります。
日高山脈の最高峰である幌尻岳(標高2052m)の山頂付近は、アラスカのツンドラ地帯と似た植生が見られるなど、永久凍土が存在する条件が揃っています。しかし、地殻変動で形成された日高山脈は、岩石が多く、隙間が少ないため、水や氷がたまりにくい構造です。そのため、地中の温度が上昇すると、永久凍土の氷がすぐに融けやすくなり、やがて失われてしまうかもしれません。気候変動の影響で永久凍土が消失すれば、地表の乾燥が進み、高山植物が育ちにくくなるなど、自然生態系にもさまざまな影響を及ぼします。

Image by Taku/Adobe Stock
2025/02/28