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離島にある大気汚染観測の“すごい施設”とは?
長崎県五島列島の福江島には、東アジアから流れてくる大気汚染物質を観測する“スーパーサイト”があります。ここでは、大学や研究機関の研究者が最先端の観測機器を持ち寄り、大気中のエアロゾル(PM2.5や黄砂等)の動きを詳細に解析しています。
例えば、ライダーという観測機器は、レーザー光を上空に射出し、エアロゾルに跳ね返されて戻ってきた光を望遠鏡で集め、高さごとの濃度や種類を測定しており、ハイボリウムエアサンプラーは、エアロゾルをフィルターに捕集し、分析器にかけることで濃度を測ることができます。五島列島は九州西端に位置し、大陸からの大気の流れをダイレクトに捉えられるため、ここで得られたデータは日本全体の大気汚染対策に貢献しています。静かな福江島が、日本の大気環境を支える重要な拠点に──。日本の大気を守る“すごい施設”が、ここにあります。

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2025/04/25