7人目のインタビューでは、増井利彦室長(統合環境経済研究室)にお話しを伺いました。まずは増井さんの研究テーマであるAIM(Asia-pacific Integrated Model:アジア太平洋統合評価モデル)について現在の取り組みや課題について聞いてみました。AIMによってどんなことが可能になるのでしょうか。

そうです。ただトレーニングもいくつか種類があって、われわれと同じような研究者向けのトレーニングと、政策決定者の方向けのトレーニングを分けて行う必要があると考えています。これまでもそういうトレーニングをやってきましたが、そうした区別を意識せず、また、比較的実施期間が短かったんですよね。環境研に招いたときでも、長くても2週間程度で、論文を書いたり、国の政策決定に貢献したりという目的に対しては、中途半端に終わってしまうところがありました。
そこで、今検討しているのが、研究者向けに例えば環境研に3~4カ月ぐらい滞在してもらって、長期でトレーニングできないかというものです。それはそれで少々リスクがあります。モデル開発になじまない人が長期間わざわざトレーニングを受けに来ても苦痛なだけですよね。なので、前段階として先方がどんなことをやりたいのかとか、こちらとしてもトレーニングに参加される方のモデル開発や分析に関する適性があるかどうかを見るということをしようとしています。われわれも少しずつ学習して、普及啓発に取り組んでいるという状況ですね。