領域紹介

2022.4.1

領域長挨拶

社会システム領域長 増井利彦
社会システム領域では、我々の生産や消費活動が、気候をはじめ資源や大気など様々な環境とどのように関わり、気候変動や廃棄物、大気汚染などの環境問題をどのように解決することで、我々の豊かさを向上させることができるかを明らかにすることを目標として研究を進めています。環境問題によって被害を受けるのは人間やその他の生き物など様々ですが、今の世代だけでなくこれから生まれる将来の世代も大きな影響を受ける可能性があります。一方で、環境問題の原因を生み出しているのは、現世代やこれまでの人間による活動です。


これまでは、経済的な豊かさを得るために、環境はタダということで過剰に資源を採取し、汚染物質を排出するなど地球に大きな負荷をかけてきましたが、こうした活動は持続可能ではないことにようやく気付き、様々な場面でこれまでの活動を見直す動きが見られるようになっています。気候変動問題におけるパリ協定の1.5℃目標(産業革命前からの地球の平均気温上昇を1.5℃に抑える)や国連が定めた持続可能開発目標(SDGs)はその例で、企業や自治体も取り組みをはじめるようになりましたが、まだまだ十分ではありません。その一方で、発展途上国など経済的な豊かさがまだまだ必要という地域も存在し、配慮が必要となります。

このように、社会システム領域が扱う研究対象は非常に幅広いですが、共通するのは環境を保全しつつ、社会の持続的な発展や、経済的な豊かさも享受できるような取り組みを明らかにし、どうすればそれらが実現するかを示すことです。自然への畏敬、世代を超えた思考、弱者へのいたわりを忘れずに、研究に取り組んでまいります。


社会システム領域長 増井 利彦  

社会システム領域のパンフレット(2021年発行)

社会システム領域のロゴマーク

このロゴマークは、地球の上に描かれたSocialとSustainabilityを意味する「S」の道が、人間社会を表す「家」と環境を表す「木」に向かって伸びていくことで、人間活動と環境の調和した明るい未来に向かっていく様子を表現しています。

組織図

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