世界で地球環境の保全に多大な貢献をされた方々の功績を讃える「KYOTO地球環境の殿堂」の第15回表彰式が2024年10月14日、京都市の国立京都国際会館で開催され、国立環境研究所の甲斐沼美紀子名誉研究員(地球環境戦略研究機関 研究顧問)が、山階鳥類研究所の山岸哲名誉顧問、ケンブリッジ大学のパーサ・ダスグプタ名誉教授とともに、殿堂入り者として表彰されました。
甲斐沼名誉研究員は、地球温暖化問題を統合的に評価するコンピューターシミュレーションモデル「アジア太平洋統合評価モデル(AIM:Asia-Pacific Integrated Model)」 を京都大学らと共同で開発し 、温暖化研究を推進してきました。また、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の評価報告書の執筆に長年携わり 、2018年の「1.5℃特別報告書」の執筆者の一人として「パリ協定の長期目標を2℃から1.5℃に強化する知見を広めた」として、今回の殿堂入り者に選出されました。
表彰式では、「KYOTO地球環境の殿堂」運営協議会の山極壽一会長による式辞、京都府の西脇隆俊知事、京都市の松井孝治市長ら による主催者挨拶に続き、殿堂入り者に表彰状と記念品(西陣織ポートレイト)が授与され、続けて甲斐沼名誉研究員から、AIM開発当初から現在まで協力しあってきた国内外の仲間への感謝と、この度の栄誉に対する喜びが述べられました。