論文情報
SSP3: AIM Implementation of Shared Socioeconomic Pathways
著者:Shinichiro Fujimori, Tomoko Hasegawa, Toshihiko Masui, Kiyoshi Takahashi, Diego Silva Herren, Hancheng Dai, Yasuaki Hijioka, and Mikiko Kainuma
発表年:2017
掲載雑誌:Global Environmental Change
論文へのリンク(英文のみ)
より詳細:(報道発表)気候変動研究で分野横断的に用いられる社会経済シナリオ(SSP; Shared Socioeconomic Pathways)の公表(お知らせ)
著者:Shinichiro Fujimori, Tomoko Hasegawa, Toshihiko Masui, Kiyoshi Takahashi, Diego Silva Herren, Hancheng Dai, Yasuaki Hijioka, and Mikiko Kainuma
発表年:2017
掲載雑誌:Global Environmental Change
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より詳細:(報道発表)気候変動研究で分野横断的に用いられる社会経済シナリオ(SSP; Shared Socioeconomic Pathways)の公表(お知らせ)
概要
本研究はAIM/CGE (Asia-Pacific Integrated Assessment/Computable General Equilibrium)という統合評価モデルを用いて共通社会経済シナリオShared Socioeconomic Pathways (SSPs)を定量化しました。SSPsにはSSP1からSSP5までの5つのシナリオがありますが、その中でSSP3 (地域分断シナリオ)が本研究の主要な論点で、このシナリオは緩和策も適応策も困難シナリオという特徴があります。これはAIMモデルがSSP3のマーカーシナリオ に選ばれたためです。複数のモデル内パラメータをSSPによって異なるように想定して、定量化を行いました。そして、SSP3の定量的シナリオが叙述的シナリオと整合的であるということを確認しました。さらに、4つの重要な特徴がSSP3にはあることが確認されました。第一に、SSP3は緩和策への困難性が高いことから緩和費用が高いということです。第二に、SSP3のベースラインのCO2排出量はSSP2と異なりましたが、2100年の放射強制力はSSP2とほぼ同じでした。これは主としてSSP3でエアロゾル排出量が多いためです。第三に大気汚染物質排出規制が弱いため、それらの排出量が大きいことです。第四に耕作地、牧草地が拡大し森林減少が大きかった。