Verification of Infection Prevention Control Using a Spatial Random Walk Model
(時空間ランダムウォークモデルによる感染対策の検証)

Toshiaki Ichinose, Danhe Tian, Yifeng Li
2020.10.5

論文情報

 Verification of Infection Prevention Control Using a Spatial Random Walk Model
(時空間ランダムウォークモデルによる感染対策の検証)

著者:Toshiaki Ichinose, Danhe Tian, Yifeng Li
年:2020
掲載誌:International Journal of Social Science Studies, Vol. 8, No. 6; 35-40.

論文へのリンク(英文のみ)

キーワード

COVID-19, 感染症, 感染対策, ランダムウォークモデル, 空間モデル

要旨

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を防ぐため,SIRモデルに代表されるマクロな微分方程式系の計算で得られたと思しき結果をもとに,「人と人の接触機会を8割削減する」ことが提唱されている.こうしたメカニズムを直感的に理解しやすい形で示すことを目的に,特定対象地域の二次元空間(地理空間)におけるランダムな人の動きをランダムウォークモデルで表現し,接触する二者の間での感染を計算するモデルを構築した.またこれを用いて,現在提唱されている「8割削減」の有効性検証を試みた.本研究で示された時空間ランダムウォークモデルによる数値シミュレーションの結果も,異なるアプローチで導き出された「8割削減」の合理性を支持しうるものであった.

図1 感染者数拡大のケース別比較
図2 最終タイムステップにおける接触削減率ごとの感染者比率の比較