今月(12月2~15日)ポーランドのカトヴィツェという町で、COP24はじめ気候変動に関する一連の会合が開催されました。今回は、ここで話し合われたことを紹介します。
今回のキーワードは「パリ協定」です。2015年にCOP21で合意されて以来、その動向が注目されてきました。COP24で何が動いたのでしょうか。

今月(12月2~15日)ポーランドのカトヴィツェという町で、COP24はじめ気候変動に関する一連の会合が開催されました。今回は、ここで話し合われたことを紹介します。
今回のキーワードは「パリ協定」です。2015年にCOP21で合意されて以来、その動向が注目されてきました。COP24で何が動いたのでしょうか。
パリ協定より過去をさかのぼること2009年のCOP15では、途上国への資金的支援の総額として、「2020年までに1000億ドル/年」という目標が設定されました。これは、緩和策と適応策両方への支援を含み、また、官民の資金を合わせた金額となっています。COP24では、先進国からの支援金額が順調に増加しており、2020年において先進国全体で上記目標を達成する見込みであることが確認されました。
他方で、2020年以降の資金の目標については、2025年の目標を設定して交渉を始めることがCOP21決定で決まっていましたが、いつからその交渉を始めるのかが決まっていませんでした。途上国は、できるだけ早くこの交渉を始めるべきだと主張していました。結果、2025年に向けて、「1000億ドル/年」以上の総額の目標に関する交渉を2020年から始めることになりました。資金に関する交渉は、先進国としてはできるだけ避けたいものですが、パリ協定の詳細ルール等において先進国側の主張を実現させていくためには、ある程度の譲歩が避けられない議題であり、今回もそのような経緯での合意となりました。