海域でのCOD、栄養塩、底層DOの状態把握と水質モデルシミュレーションによる陸域負荷の影響評価に係る研究(令和 8年度)Status analysis of chemical oxygen demand (COD), nutrients and bottom-layer dissolved oxygen (DO) in coastal seas, and impact assessment of the terrestrial loads using numerical model simulation
- 研究課題コード
- 2628AH001
- 開始/終了年度
- 2026~2028年
- キーワード(日本語)
- COD等有機物指標、栄養塩、底層DO、水質長期変動解析、モデルシミュレーション
- キーワード(英語)
- organic matters (COD), nutrients, bottom layer DO, numerical simulation, long-term analysis of water quality
課題代表者
牧 秀明
- 地域環境保全領域
海域環境研究室 - 主幹研究員
- 工学博士
- 生物工学
担当者
- 東 博紀地域環境保全領域
研究概要
近年、全国の沿岸海域水質環境で注目されている、CODの漸増・環境基準未達成、栄養塩低下による水産資源減耗、底層DO低下(貧酸素水塊発生)の状況を鑑みて、以下について重点的に実施する:
1.水質環境基準生活環境項目に関連する物質循環内で重要な項目(溶存性無機態窒素・リン[DIN・DIP=栄養塩]、ケイ酸塩[DSi]クロロフィルa[Chl a]、溶存性・懸濁性有機態炭素[DOC・POC]等)の補助的な測定と、多項目水質計を用いた塩分・水温・底層DOの現場測定、ピコプランクトン類によるCOD上昇寄与評価
2.過去から蓄積されてきた公共用水域水質測定データ等を用いた長期的変動の時系列解析
3.瀬戸内海の栄養塩類管理を対象に地方自治体の影響予測支援ツールとして開発された水質モデルを活用して、陸域からの流入負荷の変化が上記水質に及ぼす影響の評価
以上の実施内容を通じて、公共用水域(海域)での水質生活環境項目に関する管理施策に資する補完的情報を提供することを目的とする。
本共同研究提案は、これまで2008〜2010年度に実施された旧C型共同研究課題と、2011〜2025年度まで実施されてきた沿岸海域に係わるII型共同研究の5課題の継続新規課題に相当するものである。この中で、多項目水質による底層DOの現場測定や、COD関連有機物項目、栄養塩類等、公共用水域測定計画で必ずしも測定されているとは限らない項目の補完的測定を行うことにより、水質環境基準生活環境項目を規定する物質循環の状況を把握してきた一方、行政調査により過去から長期蓄積されてきた海水温やDO、COD、全窒素・全リン等の時系列解析を行ってきた。
本共同研究提案ではその延長として、データを更新しつつ海水温と各水質項目の長期変動の解析を行うと共に、幾つかの海域を対象にして、WEBシステムでの水質再現モデルシミュレーションを適用して、陸域からの負荷の変化が海域の水質に及ぼす影響の評価を試みる。
本共同研究で得られた知見により、全国の沿岸海域における生活環境項目に係る水質項目の状態の詳細な把握と、一部海域での陸域負荷による影響評価手法に関する情報交換が出来ることが特徴である
研究の性格
- 主たるもの:行政支援調査・研究
- 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備
全体計画
近年、全国の沿岸海域水質環境で注目されている、CODの漸増・環境基準未達成、栄養塩低下による水産資源減耗、底層DO低下(貧酸素水塊発生)の状況を鑑みて、以下について重点的に実施する:
1.水質環境基準生活環境項目に関連する物質循環内で重要な項目(溶存性無機態窒素・リン[DIN・DIP=栄養塩]、ケイ酸塩[DSi]クロロフィルa[Chl a]、溶存性・懸濁性有機態炭素[DOC・POC]等)の補助的な測定と、多項目水質計を用いた塩分・水温・底層DOの現場測定、ピコプランクトン類によるCOD上昇寄与評価
2.過去から蓄積されてきた公共用水域水質測定データ等を用いた長期的変動の時系列解析
3.瀬戸内海の栄養塩類管理を対象に地方自治体の影響予測支援ツールとして開発された水質モデルを活用して、陸域からの流入負荷の変化が上記水質に及ぼす影響の評価
以上の実施内容を通じて、公共用水域(海域)での水質生活環境項目に関する管理施策に資する補完的情報を提供することを目的とする。
今年度の研究概要
2026年度:瀬戸内海の湾灘をはじめ、水質モデルシミュレーションの評価対象とする海域を選定するために、CODのA・B類型海域での漸増傾向・環境基準未達成や栄養塩低下により水産資源減耗が懸念される地点を絞り込み、流入河川や特定の事業所からの全窒素・全リン(TN・TP)、COD負荷量、海域での公共用水域水質測定データ(水温・塩分[塩化物イオン]、底層DO、COD、TN・TP、DIN・DIP等)の整備状況の確認と収集整理を行う。
また過年度終了前課題に引き続き、採水試料のDIN・DIP、DSi、Chl aやDOC・POCの未測定海域での補完的測定や、多項目水質計を用いた水温、塩分、底層DOの鉛直分布(プロファイル)把握のための現場測定を、参加地方環境研の抱える課題と事情に応じて行い、得られたデータは水質モデルの改良と検証に用いる。また、これら季節性を示す水温や各水質項目の季節調整による長期変動傾向の解析を行う。
上記実施内容に関する理解やデータの時系列解析法の習得、情報交換を促すために、外部識者と共同研究参加者による話題提供を交えた全体会合を1〜2回開催する。
外部との連携
岩手県環境保健研究センター
新潟市衛生環境研究所
千葉県環境研究センター
東京都環境科学研究所
川崎市環境総合研究所
静岡県環境衛生科学研究所
富山県環境科学センター
福井県衛生環境研究センター
愛知県環境調査センター
三重県保健環境研究所
京都府保健環境研究所
大阪府立環境農林水産総合研究所
兵庫県環境研究センター
広島県立総合技術研究所保健環境センター
山口県環境保健センター
徳島県立保健製薬環境センター
愛媛県立衛生環境研究所
福岡市環境局保健環境研究所
福岡県保健環境研究所
佐賀県環境センター
長崎県環境保健研究センター
鹿児島県環境保健センター