地方自治体等で利活用可能な沿岸環境・生態系予測システムの開発(令和 8年度)Development of a Coastal Environment and Ecosystem Prediction System for Local Governments and Other Stakeholders
- 研究課題コード
- 2630AW110
- 開始/終了年度
- 2026~2030年
- キーワード(日本語)
- 沿岸環境,沿岸生態系,予測システム,数値シミュレーションモデル,グラフィカル・ユーザー・インターフェース
- キーワード(英語)
- coastal environment,coastal ecosystem,prediction system,numerical simulation model,graphical user interface
課題代表者
東 博紀
- 地域環境保全領域
海域環境研究室 - 上級主幹研究員
- 博士(工学)
- 土木工学,農学,水産学
担当者
- 松村 義正地域環境保全領域
研究概要
我が国の沿岸域の環境保全は、水質改善から生物多様性・生産性の確保へと目標をシフトし、施策・取組みも湾全体に一律に適用されるものから個々の海域に応じた地域主体のものへと移行した。しかし、施策・取組みの効果・影響を予測する数値モデルはこれらの変化に対応しておらず、具体的な方策検討を行える状況にない。本研究では、地方自治体等の沿岸環境・生態系保全の方策検討を支援する、専門家でない方でも利活用可能な沿岸環境・生態系統合評価モデルを開発・実装する。
研究の性格
- 主たるもの:行政支援調査・研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
栄養塩類管理や藻場・干潟の保全・再生・創出をはじめ、地方自治体や市民・民間企業等が主体の施策・取組みが沿岸域の水環境や生物多様性・生産性に及ぼす効果・影響を予測する統合評価モデルを開発するとともに、専門家でなくてもモデルの運用を可能とするグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)等の利活用促進技術を合わせて開発し、地方の沿岸環境・生態系保全政策を支援する標準ツールを提供・実装する。具体的には、2021年度より環境省と連携して開発を進めてきた、NIESの研究用計算基盤を利用した栄養塩類管理の水質予測支援システムを、魚介類等の高次生態系も含む生物多様性・生産性の評価が可能な統合評価モデルに改良・高度化する。また、現時点では利用可能な海域が瀬戸内海の内部に限定されているが、地方のニーズに即して他海域への拡張を図り、それに必要な陸域の発生負荷量を整備する。さらに、地方自治体・地方環境研究所等での試験運用・共同研究を通じて、利用者からのニーズを収集するとともに、地方独自のデータや知見等を活用してモデルの改善を図る。
今年度の研究概要
2026年度は以下の研究を実施する。
・栄養塩類管理の水質予測支援システムに搭載されている瀬戸内海の陸域−海域モデルについて、再現精度の向上に向けたモデルの改良・精緻化やパラメータ調整等を実施する。また、海域の1km格子モデル及び300m格子モデルの計算対象期間について、既存の2024年12月までから2025年12月まで1年間拡張・更新する。再現計算の結果については、広域総合水質調査等の一般に公開されている観測データと比較し、モデルの再現性の検討を行う。
・水質予測支援システムの対象海域を伊勢湾に拡張する。
・生物多様性・生産性の評価に向けて、アマモ等の藻場の予測モデルを開発する。
備考
当課題は、環境省請負業務「令和8年度栄養塩類管理の水質予測支援システム及び陸域−海域シミュレーションモデルの更新・管理業務」と連携して実施する。
関連する研究課題
- 27602 : T3_NbSの社会実装と拠点形成
- : 安全確保分野に関するPJ以外の研究
- 27652 : 地域環境保全領域(イ:政策対応研究)