持続可能地域共創研究プログラム
「持続可能な社会実現のための地域共創型課題解決方策の構築と支援研究プログラム」
(戦略的研究プログラム)(令和3~7年度)

国立環境研究所研究プロジェクト報告 SR-154-2026
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持続可能地域共創研究プログラム
(戦略的研究プログラム)
令和3~7年度

SR-154-2026[10MB]

 本報告書は、令和3年度~令和7年度の5年間にわたって実施した戦略的研究プログラム「持続可能な社会実現のための地域共創型課題解決方策の構築と支援研究プログラム(略称:持続可能地域共創研究プログラム)」の研究成果を取りまとめたものです。

 人口が減少すると予測されている日本において持続可能な社会を構築するためには、人口減少の抑制、持続的な社会・経済の発展、医療・介護・教育の充実などに加えて、脱炭素の実現、廃棄物や排水処理などのインフラの維持、自然の保護と利活用など環境に関わる諸問題の解決も必要です。この研究課題では日本国内の地方自治体等を対象として、持続可能な地域社会実現のために、地域における複数の環境に関する課題の解決法の提案、及び、社会実装に取り組みました。
これまでの国立環境研究所の研究は、主に学術的な成果を追求し論文発表に重点が置かれていました。研究成果の社会への還元、即ち、社会実装の面は少し不足しているのではないかという懸念があり、この課題では、地域の課題について地域のステークホルダーに聞き取り調査を行い、その地域の実情に即した課題の解決を進め、可能であれば社会実装まで行うことを目標としました。また、ある一つの課題だけを解決しようとして、他の課題が出てくるということが無いよう、複数の環境に関わる課題に同時に取り組み、全体としてバランスの良い解決策が得られるように考慮しました。

 これまでの国立環境研究所の研究は、主に学術的な成果を追求し論文発表に重点が置かれていました。研究成果の社会への還元、即ち、社会実装の面は少し不足しているのではないかという懸念があり、この課題では、地域の課題について地域のステークホルダーに聞き取り調査を行い、その地域の実情に即した課題の解決を進め、可能であれば社会実装まで行うことを目標としました。また、ある一つの課題だけを解決しようとして、他の課題が出てくるということが無いよう、複数の環境に関わる課題に同時に取り組み、全体としてバランスの良い解決策が得られるように考慮しました。

 研究の成果として、排水処理や廃棄物の効率化の実現、地域の自然資源の保護と水産資源の活用、市民の意見の行政への提案と政策への反映など地域の実情に即した課題解決が実現した例もあります。一方で5年間という期間は短く、課題の抽出、解決策の提案までで終わり、社会実装までは至らなかった例もあります。また、一般性や普遍性も考慮して研究を進めましたが、国内各地域それぞれ固有の条件があり、なかなか一般的な解決策が得られない状況もありました。道半ばの部分もありますが、本文を読んでいただければ、国内各地域で研究者が地域のステークホルダーとともに課題解決に向けて研究を進め努力したその足跡が垣間見えると思います。

 この報告書を通じて国内各地域が抱える各種課題について理解を深めていただき、みなさんが居住する地域や故郷、あるいは、仕事や旅行で関係する地域について、地域の課題を「自分の問題=我が事化」としてとらえ、持続可能な地域社会の構築を考えていただくきっかけになれば幸いです。

 最後になりましたが、国内各地域の地方自治体職員の方などステークホルダーの皆さんには、お忙しい中、聞き取り調査に応じていただき、また、各種提案の実現可能性について議論していただくなど大変お世話になりました。記して感謝いたします。ありがとうございました。


国立環境研究所 理事長 大島 義人