領域長あいさつ
社会システム領域長 高橋 潔
社会システム領域の研究対象は、社会や人間行動と、環境との関係です。人びとが健やかに暮らせる環境が長期的に維持された社会を構築するため、環境・社会・経済間の関連性や、それをより良いものにしていく技術、社会構造、制度等について研究・調査をしています。
上記の目標を掲げ、私たちは専門性を活かした研究成果の創出に努めています。同時に「社会を変えてこその研究」を合言葉に、成果を社会に還元するための対話や国際連携、人材育成にも積極的に取り組んでいます。この目標は今も、そしてこれからも、私たちの変わらぬ行動指針であり続けます。
一方で、近年の社会や環境の変化は、予想を大きく超えるスピードで進んでいます。国際情勢の変化、主要国の政策の揺れ、AI技術の急速な進展などに加え、気候変動に伴う異常気象の増加も、私たちが実感せざるを得ない現実です。こうした状況に向き合うためには、研究の進め方自体も常に見直し、柔軟に対応していく必要があります。
社会システム領域の研究者には、専門性を深めることに加え、社会の課題解決を優先し、さまざまな人や組織と対話しながら研究を進める姿勢が求められます。私たちは今後も研究成果の発信を大切にし、多様なステークホルダーと協力しながら、社会とのつながりを深めていきたいと考えています。
これからも皆様にご期待いただける研究活動を進めてまいります。どうぞ温かいご支援と応援をよろしくお願い申し上げます。
研究概要
将来世代に健全な環境を残す持続可能な社会の構築に貢献
社会システム領域では、環境問題の根源となる人間の社会経済活動が、環境にとっても人間社会にとっても持続可能なものとなるように、社会システム分野の調査及び研究を行っています。
具体的には、次のような基盤的調査・研究を行っています。
- 社会・経済活動とさまざまな分野の環境問題との関わりを統合的に解明する理論と数理モデルや社会調査等の手法の開発
- 環境と経済の調和した持続可能な社会のビジョンとその実現のためのシナリオ・ロードマップ作成
- 関係者との協働を交えた具体的な対策・施策の提案等
組織
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統合評価・持続社会研究室持続可能な社会の実現に向けて、地球・国・地域で生じる環境・社会課題を横断的に捉え、環境・経済・社会を統合的に評価するモデルの開発と分析を行っています。
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脱炭素対策評価研究室気候変動問題に対処するため、脱炭素社会に向けた取り組みを評価するモデル・データベース開発を行っています。
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システムイノベーション研究室エネルギーと資源が持続的に利用できるよう、飛躍的な効率向上策を含めた研究を行っています。
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地域計画研究室都市部と地方部それぞれで、環境と快適な暮らしを両立する生活と地域計画のあり方を研究しています。
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経済・政策研究室環境政策の効果の評価のほか、環境価値を評価するための理論研究や経済学手法の開発を行っています。
研究者紹介
報道発表等
報道発表
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報道発表研究成果気候変動の緩和策には、将来の飢餓リスクを減少させる影響と増加させる影響の両方があります。従来、減少分としては、気候変動によって生じうる作物収量の低下を回避する効果が、増加分としては、バイオエネルギー作物や植林が土地利用の競合を通じて食料生産を抑制させる効果が、それぞれ取り上げられてきました。
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報道発表国立環境研究所および東京大学からなる研究チームは、今後、数十年にわたる長期的な暑熱適応注釈1の効果を考慮して、熱中症死亡者数を予測することが可能な手法を開発し、気候変動および人口動態も考慮した上で、47都道府県の将来予測に取り組みました。
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報道発表国立環境研究所、京都大学、立命館大学が参画する国際研究グループは、複数のシミュレーションモデルを用いた研究により、持続可能で健康な食生活、食品廃棄物の削減、生産性の向上を組み合わせた「食料システムの大転換」を2050年にかけて進めた場合の地球環境と経済に与える影響を評価しました。
お知らせ・更新情報
研究成果
刊行物
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世界中の数百種類以上にのぼる温室効果ガスの排出予測を整理したデータベース
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SusBBヘッドライン指標ならびに持続可能性連環指標体系を用いて日本の状況をモニタリングした結果を掲載
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28の国および国際機関等が策定した持続可能な発展に関わる指標(SDI)1,848件を整理したデータベース
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つくば市に定めた70地点における41年間(1980年,1991年,2006年, 2021年)の景観変化の記録画像