令和8年度OECDにおける生態影響の新規試験法に関する開発・検討及びGLP監視当局活動への支援業務(令和 8年度)
FY2026 Contract work on the development and validation of new ecotoxicity test methods in OECD and the support for GLP inspection activities

研究課題コード
2626BY004
開始/終了年度
2026~2026年
キーワード(日本語)
OECDテストガイドライン,国際協力,GLP支援,化審法セミナー,生態影響試験
キーワード(英語)
OECD Test guideline,International Cooperation,GLP support,CSCL Seminar,Ecotoxicity tests

課題代表者

山本 裕史

  • 環境リスク・健康領域
  • 領域長
  • Ph.D.
  • 化学,生物学,土木工学

担当者

研究概要

我が国が経済協力開発機構(OECD)の国際的なデータ相互受入れ(MAD)制度に的確に対応し、国内外でこの分野を主導していくため、我が国発のヨコエビを用いた底質試験法のOECDテストガイドライン(TG)化に向けた検討、魚類の各種OECD TGにおいて摂餌ばく露による試験を可能にするための検討、ミジンコ繁殖試験に国内種であるタマミジンコ属(Moina Species)等の使用を可能とするためのTG改定に向けた検討、海産・汽水生物種を用いた試験法のOECD TG化に向けた検討、動物福祉の観点から症状診断を用いた魚類急性毒性試験の新たな活用方法の検討、ウキクサ試験のデータ活用に関する検討、化審法において活用すべき試験法に関する検証、GLP監視当局活動への支援を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

(1)ヨコエビを用いた底質試験法のOECD TG化に向けた検討
日本がフランスとリードしているヨコエビを用いた底質試験法について、実験的検証及び検証レポートの作成を行う。
(2)魚類を用いた各種毒性試験における摂餌ばく露法の利用可能性に関する検討
英国が提案している魚類毒性試験における摂餌ばく露の利用について、難水溶性物質1物質について、メダカを用いて魚類急性毒性試験および魚類初期生活段階試験の手順による実験的検討をおこない、試験法改訂提案に向けた課題を整理する。
(3)ミジンコを用いた繁殖試験の改定に向けた検討
共同提案国の韓国とともに、オオミジンコを用いた繁殖試験(TG 211)に在来種のタマミジンコを追加するための検討を行う。各国の専門家とTG化に向けた議論を行うとともに、昨年に実施したリングテストの結果を受けて、追加のリングテストを実施する。そしてリングテストの結果をとりまとめ、、必要に応じて追加の検証試験や手順案の改訂を行う。
(4)海産・汽水産生物を用いた試験法についての情報収集および検証業務
海産・汽水産生物を用いた試験法について情報収集およびOECD VMG-ecoの専門家とTG化に向けた協議を行う。さらにOECD TG化に向けて必要な試験法プロトコル案の作成に加え、必要に応じて実験的検証を行う。
(5)症状診断を用いた魚類急性毒性試験の新たな活用法の検討
動物福祉の観点から追加された毒性症状の活用法を検討するため、以下の検討を行う。
 (i)選定した3物質について魚類急性毒性試験及び延長魚類急性毒性試験を実施し、魚類急性毒性試験で観察される症状と延長急性毒性の関連性について検証する。
 (ii)選定した3物質について魚類急性毒性試験及び魚類初期生活段階試験を実施し、急性毒性試験で観察される症状と慢性影響(初期発達等)との関連性を検証する。
(6)藻類試験困難物質に対するウキクサ試験データの活用法の検討
 (i)藻類生長阻害試験における着色性及び易分解性物質データについての情報収集を行い、既存のウキクサ試験データとの比較検証を行うとともに、データギャップのある5物質程度についてウキクサ試験を実施する。
 (ii)藻類生長阻害試験が困難である易分解性物質3物質程度を選定し、ウキクサ試験における流水ばく露試験の確立を目指し、問題点の抽出を行う。
(7)OECD新規TG等の新たな生態毒性試験法のうち、化審法において活用すべき試験法に関する検証業務
OECD新規TG等から化審法において導入すべき試験法について、必要に応じて実験的な検証を行う。また、OECDの新規生態影響試験法の検証のためのリングテストの依頼に対し、適宜対応する。
(8)OECD WNT及びVMG-eco、WPHAへの専門家の派遣
 OECD WNT(the Working party of the National coordinators of the Test guidelines programme)、OECD WPHA(the Working Party on Hazard Assessment)及びVMG-ecoに専門家を派遣する。
(9)学会発表
(1)〜(7)のいずれかの研究成果は、SETAC(The Society of Environmental Toxicology and Chemistry North America 47th Annual Meetingへ研究員1名を派遣し、成果を発表する。
(10)専門家ヒアリングの実施
 上記の(1)〜(7)の試験実施方法等に関して専門的な見地からの助言を聴取するため、専門家(2名程度)に対してヒアリング(各1回2時間程度)を開催する。
(11)GLP監視当局活動への支援
 (i)GLP基準適合試験施設への査察支援業務
 (ii)GLP適合性検討会の開催支援
 (iii)環境省職員に対するGLP教育の実施
 (iv)OECD WPGLPへの専門家のWeb参加の支援
(12)生態影響に関する化学物質審査規制/試験法に関するセミナー等の開催
 化学物質審査規制に関する国内外の動向について、化学物質関連事業者等への情報提供を行うとともに、生態毒性試験法に関する技術的事項について、民間試験機関等への情報提供を通じた能力向上を図ることを目的として、公開のセミナー及び意見交換会を開催する。
(13)報告書の作成
上記(1)から(12)の内容を取りまとめ、報告書を作成する。

今年度の研究概要

同上

外部との連携

東京大学、韓国環境研究所(NIER)、英国環境・水産・養殖科学センター(Cefas)ほか

関連する研究課題