環境リスク・健康領域:知的研究基盤整備(令和 8年度)
Health and Environmental Risk Division: Intellectual Research Infrastructure Development

研究課題コード
2630AX103
開始/終了年度
2026~2030年
キーワード(日本語)
東京湾・福島県沖,水銀モニタリング,化学物質データベース,環境標準物質,水生生物分譲
キーワード(英語)
Tokyo Bay and Coastal Area of Fukushima Prefecture,Mercury monitoring,Database for Chemicals,Environmental Standards,Aquatic Organism Distribution Program

課題代表者

山本 裕史

  • 環境リスク・健康領域
  • 領域長
  • Ph.D.
  • 化学,生物学,土木工学

研究概要

モニタリングに関する取組として、東京湾・福島県沿岸長期環境モニタリングおよび水銀のモニタリングをおこなう。データベース・情報ツールに関する取組としては、化学物質データベースやデータベース・情報ツールに関する取組、環境基準等の設定に関する資料集の整備を行う。計測標準化に関する取組ならびに試料保存・提供に関する取組として、環境標準物質事業、タイムカプセル事業、水生生物分譲事業などをおこなう。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:

全体計画

 生物・生態系モニタリングとして、、東京湾、福島県沿岸における長期環境・生物モニタリングとして、1970 年代から実施している東京湾の 20 定点や、震災後実施している福島県浅海域での環境・底棲魚介類の調査を継続して実施し、生態系影響評価研究の基礎データとして活用する。また、東京電力福島第一原子力発電所事故による避難指示区域とその周辺域を対象とした生物相モニタリングを継続的に実施し、野生生物に係る風評被害の払しょくに貢献するとともに、人口減少が里地里山の生物多様性や野生動物との軋轢にもたらす影響の評価、さらにはモニタリングの省力化に資する知見及び基盤情報の提供を目指す。
 水銀モニタリングとして、つくば市における湿性沈着量、富士北麓における大気中水銀濃度及び森林生態系への乾性沈着量並びに海洋における形態別水銀濃度を継続的に監視し、水銀に関する水俣条約の有効性評価に貢献する。
 化学物質等に関するデータベースや情報ツールについては、化学物質データベース(Webkis-Plus)において、環境省が実施する化学物質実態調査(黒本調査)の結果や関連する分析法、環境リスク初期評価(グレー本)、PRTR データなどを掲載しており、継続的な更新と利便性向上を図る。また、災害・事故時の環境リスク管理に関する情報基盤(D.Chem-Core)については、災害・事故時に排出・漏出する化学物質への対処に関連する情報提供について、継続的な更新と情報・機能の充実を図る。加えて、各種民間機関では公正性の担保が難しい、環境省が実施する化審法や農取法に関する生態影響試験の信頼性評価及び環境リスク評価、並びに環境基準設定や環境リスク初期評価などの事業に協力し、化学物質がもたらす環境リスクの評価・管理への貢献を行う。これらに加えて、環境基準等の設定に関する資料集として、環境基準設定に関連する審議会等の答申、報告、配付資料等を収集し、基準値・指針値設定の経緯や根拠についてとりまとめる資料集を継続的に維持・管理・充実させる。
 国内の生態影響試験のリファレンスラボラトリーとしての取組や生態影響試験法の国際標準化、国際基
準に合致した環境標準物質の開発・分譲等による環境試料の化学分析の標準化の取組については、生態毒性試験の標準化を目的として、生態影響試験実習セミナーや試験実施機関向けの情報交換会をおこなうことで、国内の生態影響試験のリファレンスラボラトリーとして継続的に機能を果たすほか、環境研究の基盤となる計測の精度管理に資するために、社会的な要請に応じて国際基準に合致した環境標準物質を開発、頒布するとともに、既存の環境標準物質に対する認証値や参照値の追加などを行い、利用価値の向上を図る。
 試料保存・提供に関する取組としては、生物応答試験や微小プラスチックを含めた各種化学物質の安全性評価のための実験水生生物の分譲に関する取組については、化学物質や農薬の登録・評価時に必要となる生態影響試験や、プラスチックや各種化学物質の安全性評価のための標準実験水生生物を継代・飼育するとともに、国内の研究・教育機関や、民間試験機関などに分譲する。

今年度の研究概要

上記の全体計画を遂行するための着実な取り組みを推進する。