二つの温暖化と人間活動のフィードバックの探索(令和 8年度)Exploring feedbacks linking global and urban warming with human activities
- 研究課題コード
- 2532TE001
- 開始/終了年度
- 2025~2032年
- キーワード(日本語)
- 都市温暖化,地球温暖化,フィードバック,人間活動
- キーワード(英語)
- Urban warming,Global warming,Feedback,Human activity
課題代表者
高根 雄也
- 気候変動適応センター
気候変動影響評価研究室 - 主任研究員
- 博士(理学)
- 地学,土木工学,建築学
研究概要
都市では郊外に比べて急激に温暖化が進み、様々な悪影響をもたらしています。都市部の温暖化対策の検討に重要なのが都市の気候変動予測です。しかし従来のグローバルな予測では、多くの場合、現実世界には存在する「都市」や「温暖化と都市人間活動とのフィードバック」過程が見逃されてきました。本研究では、これら見逃されてきた過程を含む都市・人間に着目した新しい全球気候変動予測と温暖化対策の評価・提案に挑戦します。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:
全体計画
2025年度
2025年度は以下2点を行う。
都市システムモデル(USM)の開発: 炭素循環関連要素の追加
・USMを開発するため必要な都市内の炭素循環に関する要素およびこれらの既存UCMへの具体的な反映方法を、下記で述べる複数のモデルを参考にしながら検討する。USM化に向けて現状で想定している追加項目は、建物用途としての工場、都市生態系による呼吸・光合成、人間の代謝による排出、交通排出である。その他重要な要素があれば適宜追加を検討する。
USMの全球化: 入力データの整備・実装・テスト計算
2026年度以降に、上記1か2で開発予定のUSMを世界中の都市で動かせるようにするために、MIROC-INTEG-LANDあるいは全球陸域モデルILS、MATSIROに実装するが、それに先駆けて公開されている既存の都市関連データセット(建物の形状・高さ・建物用途・エアコンの普及率・使用率・熱物性パラメータ)をUSM全球版に入力できるようにする。
2026年度
2025年度の内容を引き続きおこなうとともに、以下のことに着手する(ただし、2025年度の進捗次第で具体的な内容を見直す予定)。
USMの全球化: USMを全球陸域モデルへ実装
上記1か2で開発予定のUSMを全世界の都市で動かせるようにするために、MIROC-INTEG-LANDあるいは全球陸域モデルILS、MATSIROに実装する。
ESM-USMの開発: 既存のESMによるテスト計算
既存のESMによるテスト計算等を実施する。この事前計算には、ESMの開発者グループ(横畠 [環境研]、河宮 [JAMSTEC])の助言と協力を仰ぐ。ESM-USMの開発の過程で、テスト計算および過去の気候の再現実験を実施する。再現計算の結果によっては、モデルの設定やモデル化の部分を改良する。
将来予測・解析: 将来シナリオの調査・検討・決定
都市の拡大や気候変動対策の進み具合などの将来シナリオの調査・検討・決定をおこなう。
2027年度
2026年度の内容を引き続きおこなうとともに、以下のことに着手する(ただし、前年度までの進捗次第で具体的な内容を見直す予定)。
ESM-USMの開発: 全球USMをESMへ実装
上記で全球化したUSMを、既存のESMに組み込むことで地球・都市システムモデル(ESM-USM)を完成させる。この結合には、ILSの開発者とGCMへの結合について詳しい新田(東大)と荒川(CliMTech)と協力して実施する。なお、上述のようにILSはすでにMIROCと結合されているため、MIROCベースで開発されたESMへも同様の方法で結合できる見込みである。
ESM-USMの開発: テスト計算・過去再現実験
地球・都市システムモデル(ESM-USM)でテスト計算を実施するとともに、過去気候の再現実験を実施する。
2028年度
2027年度の内容を引き続きおこなうとともに、以下のことに着手する(ただし、前年度までの進捗次第で具体的な内容を見直す予定)。
将来予測・解析: 将来予測実験
上記のESM-USMを使用して、検討した将来シナリオに基づき今後の地球・都市システムの将来予測実験をおこなう。
将来予測・解析: FBの定量化
この予測をできるだけ長期間行うことで、U-FBの大きさを都市毎に定量化する。都市毎に長期で計算をおこなうことで、図6に示すようにU-FBが短期で卓越しやすい(高温多湿等の条件が揃った)都市やほとんど影響がない(低温乾燥でエアコンを使用する必要がないような)都市を個別判別できると考えている。U-FBが卓越する都市では、FBが卓越する「変革点」の大まかな時期を予測・探索する。また、これらU-FBの卓越により、G-FBへ及ぼす影響も探索する。
今年度の研究概要
2025年度の内容を引き続きおこなうとともに、以下のことに着手する(ただし、2025年度の進捗次第で具体的な内容を見直す予定)。
USMの全球化: USMを全球陸域モデルへ実装
上記1か2で開発予定のUSMを全世界の都市で動かせるようにするために、MIROC-INTEG-LANDあるいは全球陸域モデルILS、MATSIROに実装する。
ESM-USMの開発: 既存のESMによるテスト計算
既存のESMによるテスト計算等を実施する。この事前計算には、ESMの開発者グループ(横畠 [環境研]、河宮 [JAMSTEC])の助言と協力を仰ぐ。ESM-USMの開発の過程で、テスト計算および過去の気候の再現実験を実施する。再現計算の結果によっては、モデルの設定やモデル化の部分を改良する。
将来予測・解析: 将来シナリオの調査・検討・決定
都市の拡大や気候変動対策の進み具合などの将来シナリオの調査・検討・決定をおこなう。