都市の脱炭素化を支える鉱物資源の未来と生態系危機(令和 8年度)
The future of mineral supply and ecological risk under urban decarbonisation

研究課題コード
2626NA001
開始/終了年度
2026~2027年
キーワード(日本語)
重要鉱物,生物多様性,土地改変,水枯渇
キーワード(英語)
Critical raw materials,Biodiversity,Land use,Water scarcity

課題代表者

渡 卓磨

  • 資源循環領域
    国際資源持続性研究室
  • 主任研究員
  • 博士(環境学)
  • システム工学,機械工学

研究概要

 都市を構成する建築物やインフラ、さらにその脱炭素化を支える再生可能エネルギー技術は、その機能性を鉱物資源の安定供給に依存している。しかし近年、鉱石品位の低下や鉱山開発適地の減少により、鉱山開発に伴う土地改変、生物多様性の喪失、水資源の枯渇といった環境劣化が世界各地で深刻化している。とりわけ、太陽光発電や電気自動車等の都市の脱炭素化を支える技術は、材料構成や利用時の燃料消費、さらには廃棄時のリサイクルという観点から従来技術とは大きく特性を異にするものであり、こうした影響を加速させる可能性が指摘されている。すなわち、都市の脱炭素化が、自然再興や資源循環という脱炭素以外の国際的取り組みの進展を阻害する危険性がある。
 本研究は、都市の脱炭素化に不可欠な鉱物資源が、将来いかなる鉱山から供給され、その際にどのような環境負荷(土地改変、生物多様性喪失、水枯渇)がどの程度生じうるかを、空間的に可視化することを目的とする。これにより、都市の脱炭素化によって環境被害が集中する地域との協働に向けた科学的根拠を提供するとともに、脱炭素・自然再興・資源循環の同時達成戦略を設計する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

以下の(A)から(E)を実施することで、本研究の目的を達成する。
(A)エネルギーシステムモデルによる技術導入規模の推定
(B)動的物質フローモデルによる鉱物資源将来需要の推定
(C)鉱山開発モデルによる鉱物資源将来供給の推定
(D)鉱山環境影響データベースによる土地改変・生物多様性喪失・水資源枯渇の定量化
(E)脱炭素・自然再興・資源循環の同時達成戦略の設計

今年度の研究概要

本年度は複数の脱炭素技術に不可欠な銅を対象に、将来需要量の推定に取り組む。並行して、鉱山開発モデルによる鉱物資源将来供給の推定に向けたデータ整備を実施する。

外部との連携

シドニー工科大学・フランス地質調査局

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