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ミトコンドリアDNA配列にもとづく日本国内における淡水魚オイカワの系統地理学


論文情報
タイトル
Phylogeography of Opsariichthys platypus in Japan based on mitochondrial DNA sequences.
(ミトコンドリアDNA配列にもとづく日本国内における淡水魚オイカワの系統地理学)
著者       
Kitanishi S., Hayakawa A., Takamura K., Nakajima J., Kawaguchi Y., Onikura N., Mukai T.
雑誌名       
Ichthyological Research, 63(4), 506-518. DOI: 10.1007/s10228-016-0522-y
受理・掲載日
2016年3月16日 受理、2016年4月8日 掲載 オンライン公開への外部リンク
概要

釣魚として親しまれる淡水魚オイカワの国内における遺伝的グループ分けを行った。ミトコンドリアシトクロームb領域のDNA配列にもとづき東日本・西日本・九州の3グループに分けられた。 これらのグループは更新世かその前に分れた後、12万年から22.6万年前に各分布を拡大した。ところが近年になってアユの放流に混じって西日本グループが他グループの分布域に定着したため、生物多様性の喪失を含む外来生物としての影響究明が望まれる。

関東河川産オイカワ雄個体

関東河川産オイカワ雄個体の写真
関東には西日本グループが外来している。
外見では区別できないため、由来を知るためにはDNA分析を必要とする。