将来世代の負荷を最小限にするための県外最終処分システム(令和 8年度)Designing final disposal outside Fukushima to minimize future generational burdens
- 予算区分
- 一般課題
- 研究課題コード
- 2628BA013
- 開始/終了年度
- 2026~2028年
- キーワード(日本語)
- 減容化・最終処分シナリオ,安定化処理,最大減容化,直接セメント固型化,最終処分場構造
- キーワード(英語)
- Volume Reduction and Final Disposal Scenarios,Stabilization Treatment,Maximum Volume Reduction,Direct Cement Solidification,Final Disposal Facility Structure
課題代表者
遠藤 和人
- 福島地域協働研究拠点
廃棄物・資源循環研究室 - 室長(研究)
- 工学博士
- 土木工学,材料工学
研究概要
(1)県外最終処分の完遂に向けた複数の技術導入シナリオを物量、コスト、エネルギー収支、将来的な国民負担という観点を入れて定量的に比較・評価する。また、各指標の重み付けによるシナリオへの影響や、ボトルネック等を抽出する。
(2)実飛灰3種の直接セメント固型化体の早期強度発現配合のレシピを明らかにし、溶出特性を把握する。実飛灰3種の最大減容化の可能性を検証するため、フェロシアン化遷移金属塩等を用いた最大濃縮の手法を開発し、安定化体の溶出特性等を把握する。
(3)複数の県外最終処分シナリオに応じた安定化体(最終処分対象物)に応じた最終処分システムを提案し、将来的な放射性セシウムの動態解析と、維持管理要件等を提案する。また、安定化体やその他処分場構造から発生する水素ガスポテンシャルを明らかにして、最終処分構造に活かす。
以上より、将来世代への負荷量が小さい県外最終処分を提案する。
研究の性格
- 主たるもの:行政支援調査・研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
県外最終処分に向けたシナリオ評価、安定化技術、最終処分システムの検討を行う。まず、シナリオプランニング手法を用いて社会・制度的に想定される複数の将来シナリオを抽出・整理し、コスト、エネルギー、制度的制約、リスク、将来社会における国民負担を統合的・定量的に評価する。次に、中間貯蔵施設内の2系統の仮設灰処理施設から発生する溶融飛灰2種類と、高濃度除去土壌の熱処理由来飛灰を対象に、セメント固型化手法の検討、固型化体からのセシウム及び重金属類の溶出挙動評価、飛灰洗浄・吸着濃縮による最大濃縮手法の開発を行う。さらに、各シナリオに応じた安定化体を考慮し、遮水・遮蔽性能を含む最終処分システムを提案するとともに、埋立地内で平常時及び事故時の濃度限度を満足する埋立方法と維持管理要件を明らかにする。
今年度の研究概要
本年度は、県外最終処分に向けた複数シナリオの具体化と、それを支える安定化技術および最終処分技術の検討を行う。まず、既存の県外最終処分シナリオや技術導入事例を整理し、文献調査や環境省担当者・専門家へのインタビューを通じて複数の将来シナリオを抽出するとともに、マテリアルフロー、コスト、エネルギー、リスク等の基礎データを整理する。次に、廃棄物由来飛灰や熱処理飛灰を対象に、セメント固型化配合、固型化体強度、溶出特性、減水剤の適用性を検討するとともに、フェロシアン化銅合成物を用いた吸着材の性能改善と液中濃縮技術の検証を行う。さらに、放射性Csを対象とした最終処分の考え方を整理し、安定化体の溶出特性を反映した数値解析により処分場構造と要求性能を具体化する。
外部との連携
北海道大学、名古屋大学