福島地域協働研究拠点:政策対応研究(令和 8年度)Fukushima Regional Collaborative Research Center: Policy-Oriented Research
- 研究課題コード
- 2630AW107
- 開始/終了年度
- 2026~2030年
- キーワード(日本語)
- 政策分析,ステークホルダー,減容化技術,安定化技術
- キーワード(英語)
- policy analysis,stakeholders,waste reduction technology,stabilisation technology
課題代表者
林 誠二
- 福島地域協働研究拠点
- 研究グループ長
- 博士(工学)
- 土木工学,林学
研究概要
政策対応研究として、(1)災害復興・環境に係る政策過程およびステークホルダー・ネットワークの分析と(2)県外最終処分の実現に向けた再生利用・最終処分技術開発に取り組む。
(1)については、福島原発事故による災害被災地域の復興と環境に係る政策ニーズに対応するため、政策過程を分析するとともに、災害復興政策・環境政策に参画するSHの活動およびニーズ、SH相互の連携およびネットワーク形成の実態、政策推進体制に関するデータの収集・分析を行う。(2)については、2045年の県外最終処分実現に向け、2030年程度までには全ての減容技術等の発注が完了すると考えられるため、本中長期計画中の研究が2045年の実現可能性を決める重要な期間と考えられる。県外最終処分を実現するため、ST1:減容化・最終処分システムの最適化、ST2:減容・安定化技術の開発研究、ST3:県外最終処分施設の要求性能の明確化と実証、ST4:除去土壌やスラグの再生利用に係る研究を実施する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
(1)については、以下の研究課題に取り組む。
1)災害被災地域における復興・環境政策過程分析
・災害復興政策/環境政策の形成・執行段階における住民参加・ガバナンスの分析
・広域・政策分野横断型の復興政策・環境政策(福島イノベ構想・水素政策等)の形成過程に関する分析
2)災害被災地域におけるSHのネットワーク分析
・地方自治体の災害復興政策/環境政策の形成・執行に参画するSHの活動・ニーズ・相互連携の実態分析・広域・政策分野横断型の復興政策・環境政策(福島イノベ構想・水素政策等)に参画するSHの社会ネットワーク分析
これにより、3年目までに災害被災地域における復興・環境政策過程分析、災害被災地域におけるSHのネットワーク分析の結果を論文化するとともに、地域協働/社会協働分野研究プロジェクト(T1など)および外部機関と連携して研究成果をもとにカウンターパート(省庁・地方自治体担当者等)と政策対話を設計・実施する。また、5年目までに研究成果をもとに、災害被災地域におけるSHのネットワーク形成および政策PFの運営に関する省庁・地方自治体向けの政策提言資料(ポリシーブリーフ)を作成する。
(2)については、ST1:減容化・最終処分システムの最適化では、従前の代表的な3つのシナリオを精緻化し、最終処分量や形態のみではなく、二次廃棄物の量や処理、コスト、エネルギー消費、そして、将来的な維持管理負荷に着目する。ST2:減容・安定化技術の開発研究では、シナリオ完遂に必要となる最大濃縮技術と飛灰直接セメント固型化の方法を明らかにし、社会実装できるレベルまで仕上げる。ST3:県外最終処分施設の要求性能では、安定化体と封じ込め性能の関係、既存廃掃法処分場、既存炉規法処分場との整合性を考えつつ、放射性セシウムに特化した合理的な施設設計要件を明らかにする。ST4:除去土壌やスラグの再生利用では、改質剤の環境地盤工学的影響、スラグの環境安全性(実証試験あり)、スラグの利用用途拡大に向けた技術開発を実施する。
これにより、ST1:2028年度までにシナリオ精緻化と最適化を提案し、2030年度までに社会実装に向けた検討を進める。ST2:2028年度までに最大濃縮・直接固型化の技術開発を終わらせ、2030年度までに減容化施設の運転管理や運搬に係る社会実装的な留意事項を提示する。ST3:2028年度までに既存処分場と提案処分場の整理と放射性セシウムの埋立地内挙動から処分構造を提案する。2030年までに処分場の維持管理要件についても提示する。ST4:2027年度までに除去土壌における改質剤の影響を明らかにし、スラグの環境安全性に係る実証試験を終了する。2030年度までにスラグや除去土壌の利用用途拡大に向けた技術提案を行う。
今年度の研究概要
(1)については、福島県浜通り地域を対象として復興・環境政策過程分析を進める。特に福島県・浪江町における水素政策導入過程の分析等を行い、復興・環境政策過程の検証と政策の見直しに資する知見を抽出する。
(2)については、県外最終処分の実現に向けて、除去土壌やスラグの再生利用研究を進めつつ、減容・安定化技術の研究開発を通して施設要求性能を明確化することで、減容化シナリオ・最終処分システムを提案する。
外部との連携
(1)については、早稲田大学ふくしま浜通り未来創造リサーチセンター、福島大学地域未来デザインセンター
(2)については、JESCOならびに北海道大学、名古屋大学、大阪大学、東京大学、日本大学等