温室効果ガス観測ミッション構想に関する調査検討(令和 8年度)Study on the concept of a future greenhouse gas observation satellite mission
- 研究課題コード
- 2626BY003
- 開始/終了年度
- 2026~2026年
- キーワード(日本語)
- 温室効果ガス,衛星リモートセンシング
- キーワード(英語)
- Greenhouse gases,Satellite remote sensing
課題代表者
染谷 有
- 地球システム領域
衛星観測研究室 - 主任研究員
研究概要
人工衛星による温室効果ガス観測は2009年の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の打ち上げ以降、大きな成果を上げており、これらの全球的な挙動の把握や点排出源のモニタリングに必須なものになってきている。GOSATシリーズはGOSAT以降、2018年に2号機(GOSAT-2)が打ち上げられ、GOSAT, GOSAT-2ともに現在運用中である。2025年度には3号機としてGOSAT-GWが打ち上がり、運用期間7年を予定している。これによりGOSATシリーズは20年以上に亘って二酸化炭素とメタンのカラム平均濃度プロダクトを提供可能である。各国が2050年までのカーボンニュートラルを目指す中で衛星による継続的な温室効果ガス濃度のモニタリングは益々その重要度を増し、GOSAT-GWの運用終了後も同様の観測の継続が求められることが予想される。本業務ではGOSAT-GW運用終了後の2030年代に必要となるGOSATシリーズ第4世代に関する検討を行い、衛星・センサーの仕様を提示することを目的とする。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:
全体計画
本業務は前中長期期間中の2023年度から開始した業務から継続して検討を行うものである。2023年度の検討では人工衛星による温室効果ガス観測に対する科学的な側面からの要望を基に、ミッション要求とターゲットの設定を行い、対応する観測方法を3パターン提示した。2年目である2024年度は科学利用に加えて行政・ビジネス利用の観点からの検討も行い、各利用目的の統合のための整理を行うと共に、現状の衛星技術の調査などを行った。2025年度は温室効果ガス観測衛星観測シミュレーターを作成し、いくつかの観測エリアについて、センサー仕様を変えて温室効果ガス濃度推定精度の評価を行うとともに、高解像度輸送モデルを用いた都市部からの排出精度評価を行った。今年度は昨年度作成したシミュレーターを用いてセンサー光学性能と温室効果ガス推定精度の関係の評価を継続するとともに、これによりセンサーの光学性能の最適化を行う。さらに、シミュレーターの出力をフラックスインバージョンシステムに入力し、全球フラックス推定精度の評価を行う。
今年度の研究概要
今年度は以下の業務を行う。
1. 衛星からの輝度スペクトル取得とそれを用いた温室効果ガス濃度推定を模擬するシミュレーターを用いてセンサー光学性能と濃度推定精度の関係を評価するとともに、センサーの光学性能を最適化する。
2. 1の作業で得られた疑似観測データをフラックスインバージョンシステムの入力とし、温室効果ガス濃度プロダクト室の違いによるフラックス推定精度の違いを評価する。
3. 衛星搭載ハイパースペクトルセンサーの仕様提示のためにセンサー技術の最新の動向や性能要求における制約を調査する。