物質フロー分析の英知を結集した素材・製品横断的ストック推計と資源循環シナリオ分析(令和 8年度)Cross-material and product stock estimation and resource circulation scenario analysis by concentrating the expertise of material flow analysis
- 研究課題コード
- 2628CD011
- 開始/終了年度
- 2026~2028年
- キーワード(日本語)
- 製品寿命,資源回収性,地理情報システム,建築物,循環経済
- キーワード(英語)
- product lifetime,resource recoverability,Geographic Information Systems (GIS),Building,circular economy
課題代表者
小口 正弘
- 資源循環領域
資源循環社会システム研究室 - 主幹研究員
- 博士 (工学)
- 工学,システム工学,化学
担当者
- 山本 悠久資源循環領域
研究概要
都市に存在する様々な素材や製品を資源として捉え、それらを適切に管理および循環利用することが求められている。そのための基盤として、どの地域に循環利用可能な資源がストックとして存在し、どの時期に回収できるか、時間的・空間的な情報を備えた物質フロー分析(MFA)が必要とされる。本研究では、これまでの研究事例でボトルネックとなってきた製品寿命と、地理的分布と製品の素材構成および分解容易性に基づく資源回収性のモデル化を基軸として、素材・製品横断的なフロー・ストック推計を体系化し、それに基づく素材・製品・地域別の循環ポテンシャルの導出を目指す。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
循環型社会形成から資源自律型成長、サーキュラーエコノミー推進といった社会的要請を背景として、本研究課題ではトップダウン手法およびボトムアップ手法を用いたMFA研究の英知を結集し、素材・製品横断的なフロー・ストック推計のフレームワークを体系化する。素材としてプラスチック、鉄・銅、セメント、製品として衣服、家電製品、建築物を対象として、それぞれについて事例研究を実施し、異なる
分析手法や情報源による推計結果の比較および検証を通して手法をアップグレードする。さらに、(1)素材、(2)製品、(3)地理的分布、(4)時間という多次元でのストック推計の分析結果の活用方法として、それらに基づいて資源回収性を定義・評価し、素材・製品・地域別の二次資源利用可能量(循環ポテンシャル)を導出することを目指す。
今年度の研究概要
衣服や家電製品などを対象として、製品保有と退蔵・廃棄要因の消費者実態に基づく製品寿命のモデル化を試みるとともに、他の製品への寿命モデルの適用可能性を検討する。プラスチック、鉄・銅、セメント、衣服などを対象として、トップダウン手法によるフロー推計を実践する。特に、産業連関表を用いたMFAモデルによって、プラスチックなどの素材について、家電製品など様々な製品や建築物への含有量を推計する。建築物や家電製品を対象として、ボトムアップ手法によるストック推計を実践する。建築物については地理情報システム(GIS)を用いた推計、家電製品については上記の消費者実態に基づいた製品保有量の推計を試みる。様々な製品からの様々な素材の回収に適用できる資源回収可能性のモデル化に向けて、製品ストックの地理的分布に規定される回収可能性、製品の素材構成や分解可能性に規定されるリサイクル可能性など、資源回収性の要因を分析する。このうち、国立環境研究所では、製品寿命のモデル化と他製品への適用可能性検討を実施する。
外部との連携
研究代表機関:東京大学
研究分担機関:名古屋大学、産業技術総合研究所