顔料由来ポリ塩化ビフェニル生成現象をモデルケースとした、有機化学物質の劣化(光分解等)による環境汚染物質の生成・排出動態と環境影響の評価手法構築
(令和 8年度)
Establishing an Evaluation Method for the Formation, Release, and Environmental Impacts of Contaminants Generated by Product Degradation, Using Pigment-Derived PCBs as a Case Study

研究課題コード
2628AO001
開始/終了年度
2026~2028年
キーワード(日本語)
ポリ塩化ビフェニル,光分解,顔料
キーワード(英語)
PCBs,photodegradation,pigment

課題代表者

田中 厚資

  • 資源循環領域
    持続循環先端技術研究室
  • 主任研究員
  • 博士(農学)
  • 化学,農学

担当者

研究概要

本研究では、有機顔料の光分解によるPCBs生成現象について、UV曝露試験による生成実態の実測評価を行い、これに基づく生成メカニズムと排出速度の評価、さらに環境動態予測モデルによる環境汚染への寄与推定までを行う。最終的に、用いた一連の評価手法を他の物質に適用可能な形で整理し、「有機化学物質の劣化による環境汚染物質生成」の環境影響評価スキームとして構築する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

本研究は3つのサブテーマから構成する。サブテーマ1において、PCBsを生成する顔料の特定とプラ製品等での含有状況の調査、UV曝露試験によるPCBs生成・放散の実測データの取得を行う。サブテーマ2では、サブテーマ1で得られたデータを元に、顔料のUVによる分解反応について理論的及び分析化学的なアプローチによる分解メカニズムの解明を検討するほか、プラ製品等からのPCBs排出速度を、擬一次反応モデル等を用いて明らかにする。サブテーマ3では、顔料の使用量・用途のデータを収集・整理し、サブテーマ2の排出速度データと併せて、環境動態予測モデルに入力・解析し実測濃度と比較することで、顔料の光分解由来PCBsによる環境汚染への寄与を明らかにする。最終的な成果として、ここで用いた一連の評価手法を他の物質に適用可能な形で整理することで、有機化学物質の劣化による環境汚染物質生成の環境影響評価スキームを構築する。

今年度の研究概要

今年度は、現象の概要把握と影響程度の大まかな概算までを目標として、以下の研究を行う。
様々な有機顔料について、耐候性試験装置を用いたUV曝露試験を行う。プラ製品等での含有状況について、プラ製品やラベル等から、色、素材が多様となるように対象試料を選定し、PCBsを生成する顔料を含む製品の種類と傾向について、実測での調査を行う。現実的条件として屋外における太陽光への曝露試験を行い、PCBs生成・放散の経時的な変化を定量的に評価する。
上記で得られたデータより、UVによる顔料の光分解反応について、速度係数を求め、UV曝露によるプラ製品等からのPCBs排出速度を求める。また、PCBsを生成することが明らかとなった有機顔料について、使用量と用途(製品・分野)に関するデータの収集・整理を行う。最終的に、PCBs排出速度情報と顔料の使用量・用途のデータを国環研の環境動態予測モデル(G-CIEMS)に入力し、日本全土での環境中濃度を計算することで、顔料の光分解由来PCBsによる国内の環境汚染状況を推定する。

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