ヒ素酸化細菌を指標とした土壌中薬剤耐性細菌の実態把握と優占化メカニズムの解明(令和 8年度)
Evaluation of the distribution of antibiotics-resistant bacteria in soil using arsenic-oxidizing bacteria as an indicator

研究課題コード
2630CD001
開始/終了年度
2026~2030年
キーワード(日本語)
亜ヒ酸酸化細菌,薬剤耐性菌,共耐性
キーワード(英語)
Arsenite-oxidizing bacteria,Antibiotic-resistant bacteria,Co-resistance

課題代表者

山村 茂樹

  • 地域環境保全領域
    土壌環境研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 生物工学,土木工学

担当者

研究概要

抗生物質の効かない薬剤耐性菌が世界中で問題となっており、感染症の発症や拡散が懸念されている。環境中の薬剤耐性菌の調査には、耐性菌を分離培養する、あるいは耐性に関わる遺伝子を検出する手法がとられてきたが、薬剤耐性菌群の挙動を包括的に調査する手法はない。課題代表者らは、薬剤耐性菌のヒ素(As)への共耐性作用に着目した従来とは異なるアプローチでの評価法の開発を試みており、微生物コミュニティの亜ヒ酸[As(III)]酸化活性が薬剤耐性菌優占度の有用な指標となることを見出した。本研究では、本手法を用いて、家畜糞由来堆肥を施肥している農地等での薬剤耐性菌群の実態把握と、土壌中での薬剤耐性菌の優占化メカニズムの解明を行う。また、土壌中での薬剤耐性菌の減衰に影響を及ぼす因子の特定を試み、今後の対策や将来予測のための基礎的な知見を獲得する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

本研究では、As(III)酸化細菌の活性等を指標として、環境サンプル中の薬剤耐性菌群の評価を行う。また、培養法と分子生物学的手法を組み合わせることで、詳細な調査を行う。具体的には、以下3つを並行して検討する。
1. 様々な土壌における薬剤耐性菌優占度の実態把握
2. 土壌中での薬剤耐性菌優占化メカニズムの解明
3. 土壌中での薬剤耐性菌の生残性に影響を及ぼす因子の解明

今年度の研究概要

家畜糞由来の堆肥を継続的に使用している農地土壌を国内から幅広く採取し、As(III)酸化活性試験を実施する。抗生物質の添加による活性の変化によって、薬剤耐性細菌の優占度を評価する。対照として、家畜糞由来の堆肥を使用していない農地(化成肥料、草堆肥、無施肥など)からもサンプルを採取して同様の実験を行い、結果を比較することで、耐性菌が優占化しているフィールドを特定する。また、サンプルからDNAを抽出し、16S rRNA遺伝子のアンプリコン解析により細菌群集構造の特徴を把握するとともに、特に耐性細菌の優占が疑われるサンプルについては、リアルタイムPCR法によって関連遺伝子(As(III)酸化、薬剤耐性遺伝子)を定量することで、遺伝子型との相関関係も評価する。

外部との連携

千葉大学との共同研究

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