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食の農地生物多様性の主流化:「サギ」ラベルでアピール、「ドジョウ」ラベルで後押し


論文情報
タイトル
Mainstreaming eating agrobiodiversity: appealing with heron labels and boosting with loach labels
食の農地生物多様性の主流化:「サギ」ラベルでアピール、「ドジョウ」ラベルで後押し
著者
Mameno K, Kubo T.
*下線で示した著者は国立環境研究所所属
雑誌
Food Quality and Preference  DOI:10.1016/j.foodqual.2023.104919
受理・掲載
2023年6月8日 受理, 2023年6月16日 オンライン掲載 オンライン公開への外部リンク
概要

生きものマークなどの食品ラベルは、食における生物多様性の主流化に重要な役割を担っています。本研究では、日本の消費者を対象に、ダルマガエル、ゴイサギ、ドジョウの3種をラベルとして提示することが消費者の購買意欲にどの程度影響するかを明らかにしました。

分析の結果、平均的にはゴイサギラベルが最も消費者を惹きつけることがわかりました。しかし、種への好みは消費者間で大きく異なっており、例えば、あるグループはゴイサギよりもドジョウに高い付加価値を感じていることが示されました。これらの結果は、生物多様性に配慮した農産物のラベルを適切にデザインすることが重要であることを示唆しています。本研究は食における生物多様性の主流化を通し、生物多様性保全と食料安全保障の両立に貢献するものと考えています。

 田で休むゴイサギ

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