大型海藻類は温帯域の沿岸浅海域の生態系において生息場所を構成する主要な生物群である。私たちの研究グループでは、日本の温帯域から亜熱帯域における主要な大型海藻類(ヒバマタ類およびコンブ類)を対象とし、2016年には出現記録の有り・無しをまとめたデータベースを作成したが(Kumagai N.H. et al. 2016 Ecological Research 31: 759)、今回は収集対象を定量的な調査記録(重量、被度、密度など)へと拡張し、1957年から2013年の定量的な調査記録(重量、被度、密度など)を抽出・集約しデータベース化した。調査の結果、64報の文献より、58の海藻種について8,885件の記録を確認した。データは国際標準的な生物多様性情報のデータフォーマットであるDarwin Coreの形式で整備しており、あらゆる調査方法・調査単位のデータを階層的に収録している。
温帯性ヒバマタ類を代表するホンダワラ類の藻場 | 温帯性コンブ類を主体とした藻場 |