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小型UAV を用いたカラマツ林の3次元リモートセンシングとその精度評価


論文情報
タイトル
小型UAV を用いたカラマツ林の3次元リモートセンシングとその精度評価
(Accuracy Assessment in 3D Remote Sensing of Japanese Larch Trees using a Small UAV)
著者
鄧 博慶、福丸裕樹、張 煜、青野光子、清水 庸、細井文樹、大政謙次
(Teng, P.C., Fukumaru, Y., Zhang, Y., Aono, M., Shimizu, Y., Hosoi, F., Omasa, K.)
掲載雑誌
Eco-Engineering, 30(1), 1-6. DOI: 10.11450/seitaikogaku.30.1        
受理・掲載日
2017/8/23 受理、2018/1/31 オンライン公開 オンライン公開への外部リンク
概要

植物の環境適応戦略の様々なしくみを明らかにしていく際、植物の大きさや形を簡便に高い精度で計測することが重要となる。樹木の高さや樹冠の形を正確にとらえる3次元計測には、航空機搭載型の能動的センサー(Lidar)が用いられてきたが、コストが高く高頻度のモニタリングには向かない。一方、UAV(無人航空機)を利用すると簡便にリモートセンシングを行うことができる。

本研究では、小型UAVに搭載した異なる焦点を持つ汎用カメラによる画像計測により、カラマツ樹冠の表面モデル、及びカラマツ林地表面の地表モデルの精度検証を行い、最適な計測条件を見出した。これまで先端部の正確な検出や樹高推定が難しいとされてきた針葉樹林において、利便性の高い小型UAVにより、実利用可能な精度での3D 計測が可能なことを示した。2016年3月に廃止された生態系研究フィールドII(別団地圃場)に整備されていたカラマツ林を利用した研究成果である。

本研究で使用した小型UAV 生態系研究フィールドのカラマツ林

左図 小型UAV:本研究で使用した小型UAV
右図 カラマツ林近影:生態系研究フィールドII(別団地圃場)のカラマツ林