一廃と産廃の統合管理や超広域化を含む全国での高効率化と地域での資源循環高度化の検討に基づく両者の連携方策の提案(令和 8年度)
A Study on Integrated and Large-Scale Management of Municipal and Industrial Waste and the Development of Collaborative Strategies for Enhancing National Efficiency and Regional Resource Circulation

予算区分
課題番号:3-2606
研究課題コード
2628BA017
開始/終了年度
2026~2028年
キーワード(日本語)
人口減少,炭素中立,官民連携,動静脈連携,大規模高度選別
キーワード(英語)
population decline,carbon-neutral,public-private-partnership,arterial–venous industry collaboration,large-scale advanced sorting

課題代表者

稲葉 陸太

  • 資源循環領域
    資源循環社会システム研究室
  • 主任研究員
  • 博士(工学)
  • 工学,システム工学,機械工学

担当者

研究概要

市区町村は、人口減や財政難により、一般廃棄物(以下「一廃」)の資源化の拡大や炭素中立等への対応のみならず、従来の焼却処理の継続すら容易でない状況も出現している。都道府県は、一廃の広域化等を計画しているが、市区町村の調整が容易でなく、また、設定された広域化ブロックはコスト削減や炭素中立の観点から必ずしも最適とはいえず、人口減が進む未来においては都道府県の境界を超えた「超広域」の検討が必要となる可能性もある。国は、広域化等の政策を提示しているが自治体の状況の反映は不十分である。このような背景から、本研究計画では、サブテーマ1において、広域・超広域での資源化を含めた一廃と産廃の統合的管理を想定し、より高効率となるシナリオを設定・評価する。超広域の検討では、分析の指標として循環利用率、温室効果ガス(greenhouse gases: GHG)排出量、コスト等を想定する。将来のなりゆき(business as usual: BaU)シナリオと対策シナリオを設定し、マテリアルフロー分析(MFA)やライフサイクルアセスメント(LCA)を実施して前述の指標を推計する。MFAでは国立環境研究所が開発した分析モデルを改良・適用し、統合管理のシナリオでは大規模高度選別も想定する。サブテーマ2においては、具体的な地域(北海道、宮城県、千葉県)を対象として、文献やウェブによるデータ収集・整理や不足データのヒアリング調査を実施し、地域の廃棄物管理に関する課題を抽出・整理する。また、各地域の廃棄物課題を解決するような包括的管理や資源循環の高度化のシナリオを検討・設定し、サブテーマ1と同様の定量的指標に加え、地域の社会経済的要素に関する定性的指標も評価する。さらに、両サブテーマの結果に基づき、全国や圏域での高効率シナリオと、都道府県や市町村での課題解決シナリオとを比較し、両者の矛盾点や共通点を明らかにし、相互を連携させる方策も検討・提案する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

 サブテーマ1では、広域・超広域での資源化を含めた一廃と産廃の統合的管理シナリオ(以下「超広域統合管理シナリオ」)を想定し、循環利用率、GHG 排出量、コスト等を指標としてその効果を推計する。日本全国あるいは関東圏等のバウンダリを設定し、マテリアルフロー分析(MFA)を実施してバウンダリ内の廃棄物の発生から資源化に至るフローを把握する。また、物質フロー推計に基づき、システム全体のGHG排出量やコスト等も推計する。MFAでは国立環境研究所が開発した一廃フロー分析モデルを改良・適用する。超広域統合管理シナリオにおいては、大規模高度選別も含め、技術的パラメータ情報等の取得のため国内外の施設ヒアリング調査を実施する。また、後述のサブテーマ2で得た情報も参考にする。
 サブテーマ2では、具体的な地域(北海道、宮城県、千葉県)を対象として、自治体へのヒアリング調査を実施し、地域の廃棄物管理に関する課題を抽出・整理する。その結果と、サブテーマ1の分析結果も参照して、地域毎に資源循環の高度化政策を立案し、循環利用率、GHG 排出量、コスト等の定量的指標は前述の一廃フロー分析モデルで評価する。
 さらに、両サブテーマの結果に基づき、全国や圏域での最適解と、都道府県や市町村での最適解とを比較し、両者の矛盾点や共通点を明らかにし、相互を結びつける手法も検討・提案する。

今年度の研究概要

 サブテーマ1では、一廃と産廃の処理・処分・資源化に関する政策・研究等の課題・論点を整理し、超広域化を含む統合管理等を検討・提案する。超広域化を含む統合管理等のシナリオ(以下「超広域統合管理シナリオ」)に必要なデータを収集・整理し、不足データはヒアリング調査等で入手する。国内外の高度選別施設を視察調査し、定量的・定性的データ等を入手する。超広域統合管理シナリオの分析に向けて、NIES が開発した分析モデルの改良に着手する。初年度は、関東圏に限定した超広域統合管理シナリオを検討・設定し、分析モデル改良版を適用して、その効果を試算する。千葉県における超広域統合管理シナリオを検討・設定する(委託業務)。
 サブテーマ2では、一廃と産廃の処理・処分・資源化に関する政策・研究等の課題・論点を整理し、超広域化を含む統合管理等を検討・提案する。超広域化を含む統合管理等のシナリオ(以下「超広域統合管理シナリオ」)に必要なデータを収集・整理し、不足データはヒアリング調査等で入手する。国内外の高度選別施設を視察調査し、定量的・定性的データ等を入手する。超広域統合管理シナリオの分析に向けて、NIES が開発した分析モデルの改良に着手する。初年度は、関東圏に限定した超広域統合管理シナリオを検討・設定し、分析モデル改良版を適用して、その効果を試算する。千葉県における超広域統合管理シナリオを検討・設定する(委託業務)。

外部との連携

外部の連携先を下記に示す。
・みずほ総合研究所(株式会社みずほ銀行の内部組織)
・北海道大学
・北海道立総合研究機構
・東北大学

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