令和8年度難分解性・高濃縮性化学物質による高次捕食動物への毒性評価法に係る調査・検討業務(令和 8年度)
Survey and study on toxicity test methods for high-order predators by persistent and bioaccumulated chemicals in FY2026

研究課題コード
2626BY006
開始/終了年度
2026~2026年
キーワード(日本語)
化学物質,難分解性・高蓄積性,化審法,鳥類,OECDテストガイドライン
キーワード(英語)
chemical substances,persistent and bioaccumulation,Chemical Substances Control Law,avian species,OECD test guideline

課題代表者

川嶋 貴治

  • 環境リスク・健康領域
    環境リスク科学研究推進室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学

担当者

研究概要

現在、我が国の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)において、難分解性・高蓄積性化学物質を第一種特定化学物質に指定する際、鳥類繁殖毒性試験(OECDテストガイドライン206:TG206)に基づく調査が行われている。しかしながら、このTG206は高コストや試験再現性等の課題が指摘され、エンドポイントの精緻化とともに、近年の動物実験削減の世界的潮流により、不合理な動物実験を避けることが求められている。本業務では、1)新たな鳥類毒性評価法の開発と検証、2)鳥類試験法開発に係る海外調査と国際連携、3)OECDテストガイドライン化に向けた課題等の調査・検討を実施する。哺乳類にはない体外に卵を産むという鳥類の特性を生かして、卵内に化学物質を投与する試験法 (卵内投与試験法)の検証試験を行うとともに、国際的調和と連携を図りつつ、日本発の新規鳥類試験法の確立に向けた調査・検討を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

鳥類が想定される高次捕食動物に対する長期毒性を評価するためには、20週鳥類毒性試験が行われるが、20週鳥類毒性試験の実施を指示するためにはその根拠情報を示す必要があり、環境省は根拠情報を得るための予備的毒性評価手法の開発を進めてきた。予備的毒性評価手法として考える卵内投与試験法は、令和4年度にOECDに対しSPSF申請を行い、令和5年度にWNTにおいて採択され、新規のテストガイドライン(TG)案として現在議論されているところである。本調査・検討業務では、Standard Operating Procedure(SOP:標準操作手順書)に沿った手順で必要な検証試験を実施すること、異なる試験機関による検証試験の実施にあたり試験方法の助言・指導等の支援を行うこと、VMG-eco(生態毒性試験バリデーション管理グループ)に参加し、卵内投与試験法に対する対応方針を整理することを目的とする。

今年度の研究概要

(1)卵内投与試験法TG案の作成
  (2)の成果を踏まえ、TG案を作成する。
(2)卵内投与試験法のTG化に向けた検討
ア.検証試験の実施
  卵内投与試験法のTG化を目指すために必要な検討、及びSOPの精緻化のための検証試験を実施する。卵内投与試験法の信頼性及び安定性を確保するための背景データを収集する。
イ.リングテストの実施
複数の異なる外部機関による検証試験(リングテスト)の結果が必要であることから、実施可能な国内外の機関で、策定したSOPに準じて、上記ア.で選定した被験物質のリングテストを実施する。その際、外部機関に対して、必要に応じて試験方法の助言・指導を行う。
(3)国際連携の強化および情報収集
  リングテストに参加を予定する国外の外部機関と現地で対面での打ち合わせを行う。卵内投与試験法の検証状況等についての意見交換と情報収集を行うとともに、検証試験やリングテストにおける問題点等に係る議論を行い、結果の記録を作成する。
(4)VMG-ecoへの参加
  VMG-ecoに参加し、資料作成、当日の説明を行う。
(5)専門家ヒアリング調査等の実施
  本業務の円滑な実施及び卵内投与試験法の将来活用等を検討するために、上記(1)〜(4)の業務の実施に際して、国内専門家へのヒアリングを2回程度実施する。
(6) 報告書の作成
  上記(1)から(5)の内容を取りまとめ、報告書を作成する。

関連する研究課題