雲の物理素過程から紐解く熱帯温暖化と極域温暖化のコントラストの統合理解(令和 8年度)Integrated Understanding of the Contrast between Tropical and Polar Warming through Cloud Microphysical Processes
- 研究課題コード
- 2629CD008
- 開始/終了年度
- 2026~2029年
- キーワード(日本語)
- 雲物理過程,熱帯・極域温暖化
- キーワード(英語)
- Cloud microphysical processes,Tropical and polar warming
課題代表者
廣田 渚郎
- 地球システム領域
気候モデリング・解析研究室 - 主任研究員
研究概要
熱帯に比べて極域の温暖化がより速く進行するという観測事実は、数値気候モデルによって系統的に過小評価されることが知られている。本研究では、その不確実性の主因の一つである雲・降水・放射過程に伴う気候フィードバックに着目し、誤差が生じるメカニズムを素過程レベルで解明する。具体的には、国際的なモデル相互比較プロジェクトに提出された数値気候モデルを用いたマルチモデル解析を実施するとともに、MIROC7を用いて相互比較プロジェクトに参画し、データ提出を行う。さらに、国内外のほぼすべての気候モデルに共通する雲・降水過程の予測精度と、それに関連する熱帯から極域に至る気候予測誤差との関係を系統的に調査する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
本研究では、雲・降水・放射過程に着目し、これらの物理素過程が熱帯温暖化と極域温暖化のコントラストに及ぼす影響を明らかにする。全球気候モデルMIROC7を用いた数値実験と、CMIP等のマルチモデルデータおよび観測・再解析データの解析を組み合わせ、雲の再現性と温暖化応答との関係を定量的に評価する。特に、雲・降水過程の表現やその不確実性が、気候感度、雲フィードバック、極域温暖化などの気候特性に与える影響を調べ、熱帯と極域の温暖化コントラストを統一的な物理過程の観点から理解することを目指す。研究成果は国際的なモデル相互比較プロジェクト等を通じて発信する。
今年度の研究概要
MIROC7を用いた数値実験およびCMIP等のマルチモデルデータを対象に、雲・降水過程の表現と温暖化応答との関係を解析する。特に、雲の再現性や雲フィードバックが熱帯・極域の温暖化コントラストに及ぼす影響を評価し、温暖化予測の不確実性につながる物理過程の理解を進める。
外部との連携
代表者および国内外の研究者と連携し、MIROC7やCMIP等のモデルデータを用いた解析・研究成果の共有を行う。
関連する研究課題
- : 気候変動分野に関するPJ以外の研究