物質循環の高度化に求められる廃棄物処理処分・隔離技術(令和 8年度)
Waste Treatment, Disposal, and Containment Technologies towards Advanced Material Cycles

研究課題コード
2630AW001
開始/終了年度
2026~2030年
キーワード(日本語)
埋立処分,排水処理,技術選定フレームワーク,隔離機能
キーワード(英語)
landfill,wastewater treatment,technology selection framework,containment

課題代表者

遠藤 和人

  • 福島地域協働研究拠点
    廃棄物・資源循環研究室
  • 室長(研究)
  • 工学博士
  • 土木工学,材料工学

担当者

研究概要

物質循環の高度化を進めるにあたっては、資源価値を毀損する有害物質や、再資源化が困難な物質を適切に排除しつつ、安全で円滑なクローズドループの実現に近づけることが求められる。本研究では、これらの物質を「循環忌避物質」と総称する。一方、新規のPOPs規制等の導入により、未規制時代に埋立処分された廃棄物に由来する問題や、処分施設の設計時に想定されていなかった物質の処分に伴う課題への対応が、末端の処理処分施設において断続的に求められている。本研究では、これらを「埋立忌避物質」と位置づける。
今後の持続的な最終処分の将来像を見据え、循環忌避物質および埋立忌避物質を合理的かつ長期的に環境安全な方法で処分・隔離するための技術的要件を整理し、それを踏まえた基準・規制強化の方向性を示すことを本研究の全体像とする。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

目標1)循環忌避物質・埋立忌避物質を無害化・封じ込めするための埋立前処理技術およびその性能評価試験方法を開発する。中間目標:長期的に環境安全な処分・隔離を実現するために必要となる、埋立前処理物の性能要件を整理・提示する。最終目標:提示した性能要件を満たすための前処理技術および評価試験方法を開発する。
目標2)最終処分および排水処理における環境放出制御技術の長期安全性を示す。
中間目標:資源循環の高度化の段階および前段処理の水準に応じて求められる末端処理技術の性能を整理するとともに、既存技術の性能上の限界を明らかにする。最終目標:包括的な環境放出制御を可能とする技術システムを提示し、構造の長寿命化と維持管理コスト低減を両立する設計手法を構築する。
目標3)選別・処理処分・排水処理システムの効率化および省力化を図るための技術選定モデルを開発・援用する。中間目標:処分対象物の最小化、前処理および排水処理の効率化・省力化を評価するためのプロトタイプを提示する。最終目標:技術選定モデルを構築し、事業者や自治体等における試験的運用を通じて実用性を検証する。

今年度の研究概要

循環忌避物質・埋立忌避物質として、まずはPFASに着目し、浸出水調査 (新規:5箇所程度、継続:5箇所程度) を実施する。放流水に加え、原水、可能であれば水処理過程での採水を実施する。PFAS含有が疑われる3品目程度の廃棄物を選定し、セメント等固結材を用いた固型化配合試験を行うとともに、一軸圧縮強度や溶出試験を実施する。前駆物質からのトランスフォームを評価するためライシメーター 試験(好気性、嫌気性条件)のための廃棄物試料の準備、充填を実施する。
廃棄物の処分・隔離量を最小化し、事業者・自治体・国民との信頼関係を担保する情報基盤(技術資料整備、自治体間勉強会でのナレッジ集約とローカルLLM活用、モニタリングデータに基づくガス・浸出水将来予測)を構築する。あわせてAI・センシング・IoTを活用し、仮想空間で学習させたロボットによる廃棄物選別を実空間で試行するための検討を開始する。

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