機械学習を用いた大気化学輸送モデル誤差要因特定手法の開発(令和 8年度)
Development of a Method for Identifying Error Sources in Atmospheric Chemical Transport Models Using Machine Learning

研究課題コード
2628CD006
開始/終了年度
2026~2028年
キーワード(日本語)
大気化学輸送モデル,機械学習,プロセス・発生源別寄与,バイアス補正,解釈可能性
キーワード(英語)
Atmospheric chemical transport model,Machine learning,Process and source contribution,Bias correction,Interpretability

課題代表者

茶谷 聡

  • 地域環境保全領域
    大気モデリング研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 工学,理学

研究概要

大気化学輸送モデル(CTM)は、動態が複雑な微小粒子状物質(PM2.5)、対流圏オゾン(O3)の濃度推計における性能目標を達成できない場合が多い。そこで、CTM改良に資する、機械学習モデル(MLM)によるCTMバイアス補正を応用した、CTM誤差要因特定手法を開発する。本手法では、MLMの説明変数にCTMから得られる濃度を細分化した寄与を用いることで、CTMに対するバイアス補正を解釈可能とする。特定した誤差要因(物理・化学プロセス、発生源部門・地域別排出量)に必要な改良を施したCTMによるPM2.5、O3濃度推計における性能目標の達成状況を評価し、開発手法の有効性を明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

機械学習モデル(MLM)を用いて、従来の大気化学輸送モデル(CTM)間相互比較研究等とは異なる新たな視点でCTM誤差要因を特定できる手法を開発する。また、本手法によって特定した誤差要因(物理・化学プロセス、発生源部門・地域別排出量)に必要な改良を施すことで、CTMによる微小粒子状物質(PM2.5)、対流圏オゾン(O3)の濃度推計における性能目標達成率を向上させる。

今年度の研究概要

本研究で開発するCTM誤差要因特定手法の根幹をなす、MLMによるCTM寄与推計値に対する補正の妥当性を評価する。CTMで推計できるプロセス・発生源別寄与には、正解値とみなせる測定データが存在しない。そこで、ある計算条件でのCTM寄与推計値を説明変数、計算条件を変更して仮想的に誤差を与えたCTM濃度推計値を教師データとしてMLMを構築する数値実験を実施する。条件変更後のCTM寄与を正解値とみなし、変更前のCTM寄与に対する補正の妥当性を評価する。CTM計算条件の変更については、対象期間の中で最も多くのCTM推計結果を揃えている2018年において、気象データ(輸送に強く影響する大気境界層過程の変更を想定)、排出データ(特定発生源の推計基準年の変更を想定)、CTM本体(PM2.5およびO3動態に強く影響する化学反応過程の変更を想定)をそれぞれ変更したものと3条件を同時に変更したものを用意し、開発手法の適用限界を評価する。

外部との連携

大阪大学、九州大学、神戸大学

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