出生後のヨウ素および関連する栄養素等摂取量の評価(令和 8年度)Assessment of postnatal iodine intake and related nutrient intake
- 研究課題コード
- 2527DA001
- 開始/終了年度
- 2025~2027年
- キーワード(日本語)
- ヨウ素,母乳,離乳食
- キーワード(英語)
- iodine,breast milk,baby food
課題代表者
龍田 希
- 環境リスク・健康領域
環境疫学研究室 - 主任研究員
担当者
- 岩井 美幸環境リスク・健康領域
研究概要
ヨウ素は、甲状腺ホルモンの構成元素であり、人体に必須の微量元素・微量栄養素である。胎児期から幼年期のヨウ素不足は、甲状腺機能低下症などを引き起こすだけでなく、知能指数が低下すると言われる。世界保健機構によると世界総人口の38%でヨウ素欠乏のリスクが推計されており、公衆衛生上の重要な課題である。一方、ヨウ素は過剰摂取によっても甲状腺機能低下症などを引き起こす。
ヨウ素を食品から摂取することが難しい諸外国ではヨウ素添加食塩の使用により欠乏を予防しているが、ヨウ素が豊富に含まれる海藻類(特に昆布)や魚介類を多食する日本では、食品添加による過剰摂取が懸念されるため食品添加が認められていない。乳児用調整乳(人工乳)等も例外ではなく、我が国で市販される人工乳にはヨウ素が添加されておらず、摂取源が母乳、人工乳、離乳食・幼児食に依存する乳幼児期のヨウ素の摂取不足/欠乏が懸念される。しかし、乳幼児のヨウ素摂取状況に関するデータは申請者らが知る限り存在しない。
この課題解決には、乳幼児が実際に摂取した母乳、人工乳、離乳食・幼児食を収集し、ヨウ素分析を行い、陰膳法による実態把握が有効である。申請者らは、300名の母乳、0-5歳児260名の3日分の食事を陰膳法にて収集してきた。その試料を活用した出生後のヨウ素摂取の実態を評価することとした。既存試料を活用することで、収集に係るリソースを削減できることから、日本人乳幼児で摂取実態が不明なビタミンK、および摂取量の観点から重要なカロリー等の摂取量も合わせて計測し、評価する。
本研究では、(研究1)乳児期のヨウ素摂取量を母乳・人工乳を用いて調べる。(研究2)離乳期のヨウ素摂取量を陰膳法にて収集した離乳食や幼児食から調べる。これらを統合し、出生後のヨウ素摂取量の実態を把握し、次期食事摂取基準の策定に資する研究を実施する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:
全体計画
令和7年度
研究1:母乳および市販の人工乳中のヨウ素濃度を測定する。
研究2:陰膳法にて収集した離乳食および市販の離乳食中のヨウ素濃度を測定する。
令和8年度
研究1:母乳中のヨウ素濃度を引き続き測定する。
研究2:離乳食中の五成分分析(タンパク質、脂質、灰分、炭水化物、エネルギー)を実施する。
令和9年度
研究1:母乳中のビタミンKを測定する。
研究2:離乳食中のビタミンKを測定する。
これらの研究成果をまとめ、ヨウ素等の摂取量を推定する。
今年度の研究概要
令和8年度
研究1:母乳中のヨウ素濃度を引き続き測定する。
研究2:離乳食中の五成分分析(タンパク質、脂質、灰分、炭水化物、エネルギー)を実施する。
外部との連携
東都大学
東邦大学
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部