人と自然の関係の適正化に向けた統合的研究(令和 8年度)Integrated Research towards Harmonizing Human-Nature Interactions
- 研究課題コード
- 2630AB107
- 開始/終了年度
- 2026~2030年
- キーワード(日本語)
- 人と自然のつながり,保全,自然保護区,野生動物管理,行動変容
- キーワード(英語)
- Human nature relationship,Conservation,Protected areas,Wildlife management,Behavior change
課題代表者
久保 雄広
- 生物多様性領域
生物多様性保全計画研究室 - 主任研究員
- 博士(農学)
- 経済学,心理学,農学
研究概要
産業構造の変化・都市化と人口減少・インバウンド拡大等の社会変化に伴い、人と自然の関係性の変化が急速に生じている。その変化は生息地分断化・野生動物の過剰な増加・自然公園の過剰利用・里山の放棄・自然体験の不足など多岐にわたり、生物多様性や生態系サービスに関する脅威となって人間社会の持続可能性を脅かしている。
本プロジェクトでは生物多様性への脅威に対処するため、観測・データ集約・分析・介入に至る新たな技術体系や30by30などの社会潮流を組み込む形で人と自然の関係性を適正な方向に導くための科学的知見を提供する。
プロジェクト内では「自然保全・管理システムの構築」と「人と自然のつながり創出」という2つの軸に対応したサブテーマを設定し、各サブテーマにおいて技術開発、生態現象の理解・評価・予測、保全計画、人間の行動変容を一体とする統合的研究を行う。それにより、人と自然の関係性の適正化・ひいてはネイチャーポジティブの実現に寄与する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:政策研究
全体計画
本プロジェクトでは人と自然の相互作用を適正な方向に導くことで、ネイチャーポジティブの実現に寄与することを目的とする。
1−2年目においては、技術開発や評価・予測の基盤となるデータやモデルの整備、主要なステークホルダーとの関係の構築に注力する。3年目以降はそれらの技術やデータ、モデルを駆使しながら、生態現象の評価予測を通じた理解を進めるとともに、人と自然の関係の適正化に向けた政策等のデザインや評価、ボトムアップ的な働きかけの強化に資する科学的知見を提供する。
今年度の研究概要
今年度は、野生生物および人を対象とする音響・画像観測技術の開発に着手し、野生生物と人の相互作用を理解するためのデータ基盤を構築する。また、防災等の人による生態系機能の利用も考慮した保全適地の評価の枠組みを構築する。加えて、企業や民間の生物保全活動の事例を収集し、自然科学と社会科学の両側面から生物多様性保全活動の状況を明らかにする。